棟広：みなさん、こんにちは！棟広良隆です。

本日は栗東トレセンに来ています！

広尾サラブレッド倶楽部と初めてのお付き合いとなる
野中賢二厩舎に突撃取材ということで、
やって参りました！

野中先生、宜しくお願いします。

野中：こちらこそ、宜しくお願いします。

棟広：早速ですが、
今回初めて広尾サラブレッド倶楽部の馬をお願いしましたが、
クラブにはどんなイメージを持っていらっしゃいますか？

野中：沢山のクラブがあるから、
なんとも言えないけど、
熱心にインターネットなどを使って色々な会員サービスをされているなと思っています。

棟広：大クラブとの違いはあると思うのですが、
馬を愛す気持ちは負けてないように思います。
宜しくお願いします。

早速ですが、会員の皆さまに向けて、
先生の経営理念について教えて頂けますか？


野中：経営理念ですね。
そういったたいそうなものではないですが、
開業前から人が財産と思っていまして、
この世界は技術職といいますか、
脚を見ること一つとっても感じないとダメですし、
人を磨く必要があります。
この世界ではまだまだ開業したばかりの厩舎ですが、
お陰様でいい人が集まってきているなぁと感じています。

草原で草を食べたがる馬たちをレースに向かわせるわけですから、
そこを人の力で馬の力を１００％出させるのが重要です。
人の質が上がってきているとは思いますが、
まだまだ上を目指せるとも思います。

馬を人が壊すことがあるということがあることを
肝に銘じて、
新聞記者だったりマスコミでも
おっ、あの厩舎はしっかりしているなと、
プロから評価されるような厩舎を目指したいですね。

競馬という世界の話で言えば、
名誉も地位もある方がたった１レースで涙を流す、
そういった世界はないですよね。
そういった世界に身を置かせていただいていることも面白く感じます。

棟広：馬主サイドに意見することも多いのですか？

野中：馬主さんでも実社会ではイエスマンが多い中、
こちらは意見を言うし、
それが新鮮という方もいらっしゃいます。

食事をしたりしても、
周りにいる方とは違う会話になって、
一服できるし、意見を言い合えるところに
魅力を感じていらっしゃる方もいるみたいですね。

僕らも仕事を通じて普段は会えない方と会わせていただける。
刺激を受けないといったら嘘になります。

棟広：厩舎の方針としてはどうでしょうか？

野中：厩舎方針としては、うちはガツガツ使う厩舎じゃなくて
丁寧に使う厩舎だから
物足りない人には物足りないかもしれないね。


棟広：それは会員の皆様も理解しているかと思います。
ガンガン使って馬に負担がかかるよりも
じっくりと成長を促して欲しいという方もいらっしゃいますし、
ガンガン使って出走手当なども獲得していってほしいという
会員さんもいらっしゃいます。
ただ、ディープに関しては前者の会員の皆様が多いのではないでしょうか。

野中：ディープは特に時間がかかる馬が多いですしね。
たとえ、能力で勝った馬でもそのあとの作り方も
慎重に作っていかないといけないしね。

棟広：さて、
馬のお話になりますが、
アスクコマンダー’13についてお聞かせ下さい。

野中：はい。

棟広：ディープインパクト産駒で、
母はアスクコマンダーです。
第一印象からお願いします。

野中：実は産まれた時から見ていて、
産まれたときから良い馬だったし、
今回広尾さんで募集することでやらせてもらえるのは嬉しいです。
綺麗な品があるままで、ザ・ディープですよ。



棟広：いい意味で変わっていないということですね。
実馬を見て、
どのように感じましたか？
僕が秋頃に見に行ったときはまだ緩いという状況でした。
    
野中：実は、それがディープ産駒の良い所なんですよ。
ディープはまとまっているよりは、緩いくらいがいい。

棟広：緩いこともいいことになるのですね。 

野中：調教師は皆、
違う意見を持っていると思うけど、
僕は若い時のこの緩さがいいと思っているんですよ。

棟広：しかも、このディープは牝馬の血統的にもスーパーですよね。

野中：そうそう、サラブレッドは
種馬も大事だけれども母系も絶対大事だからね。

棟広：３代母のシャダイカグラは、
大外枠で出遅れたにも関わらず
桜花賞を勝利した伝説の牝馬です。

しかも母・祖母・３代母と
レコードのオンパレードです。

祖母のエイブルカグラは、
デビュー戦を７馬身差、そしてレコードで勝利。
    
母のアスクコマンダーは、
2200mのレコード樹立馬。

姉にスイートピーを勝利したトレノエンジェル。

いかがでしょうか？

野中：あのスピードを母系が持っていて、
そこにディープですから、
正直、期待するよね。

馬の世界って特別で、
馬の世界だけでしか出会えない
かけがえのない縁があったりして、
それが最大の魅力だと思う。

その中でもディープの産駒と言ったら、最高ランクでしょう。


棟広：間違いないと思います。

野中：周りに認めてもらえるような仕事をするのは勿論ですが、
この出会いが広尾TCに最高の運をもたらすとか、
色々な成功の形がつくれるからね。

そんな成功を願っています。

棟広：大きな夢を持たせてもらっていいですね？

野中：会員さん達もそうだとは思いますが、
大きなところを勝つことは
僕たち厩舎の夢でもあるので、
一緒に夢を叶えたいと思っています。

ザ・ディープ、ですからね！

棟広：最大限の賛辞と捉えますね。
今日見た夢の続きが見られるかと思うと、
デビュー戦が今から楽しみです。

本日は、ありがとうございました！

野中：こちらこそありがとうございました。