archives
​アタラマ'14管理予定調教師、若きクラシックトレーナー清水久詞調教師インタビュー


取材対象:清水久詞 調教師
インタビュアー:棟広良隆
オブザーバー参加:黒岩悠 騎手
撮影:荒川大輝

清水久詞調教師と厩舎の方針について

 

棟広:今日は、清水先生のことと厩舎のことと4月25日から募集スタートをするアタラマ’14のことの三つをお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。

先生は今年で7年目ですが、6年目でもうクラシック・トレーナーですね。これはけっこう早いと思いますが、ご自身の感触としてはどのように感じておられますか。

清水:恵まれているほうだと思いますよ。

棟広:やっぱり馬がいても勝てない厩舎もあったり、いろいろですものね。馬主さんもそうだと思いますが。

清水:難しい問題ですね。

荒川:運がないとなかなか勝てないですものね。

清水:そうですね。この世界に限らず、「勝った」、「負けた」と言っている勝負の世界では、どれだけがんばって努力しても、やはり運も必要なんじゃないですか。


黒岩:失礼します。こんにちは。棟広さん、お久しぶりです。ぼくも入らせてもらっていいですか?

棟広:もちろんです(笑)

清水:棟広さんと知り合いなの?

黒岩:けっこう前から知っているんです。もう4、5年ぐらい。

棟広:プライベートで付き合いがありまして。でも、こうしたちゃんとした場は初めてです(笑)

清水:呑み仲間みたいな感じかな?悠はうちで調教をつけてくれているので厩舎のことについても詳しいですよ。


棟広:では、黒岩騎手にも参加していただいて、お話をお聞きしたいと思います。(キタサンブラックの)北島三郎さんと清水先生とのお付き合いは、いつからですか。

清水:北島さんとは、開業からですね。

棟広:キタサンブラックは、先生が馬を選ばれたのですか。

清水:オーナー・サイドが買われました。

棟広:北島三郎さんといっしょに馬を選ばれることはないのですか。

清水:私の場合はそういったことはないですね。預けて頂いた馬を仕上げるのみです。

棟広:先生はG1勝利で一つの実績を作られましたが、競馬業界に入られたのは、やはりお父さんや家族の影響ですか。

清水:そうですね。そういう環境で育ったので。

棟広:お父さんの清水貞光さんが馬主さんでしたね。

清水:そこですね。恵まれた環境でしたから、いま考えるとありがたいですよね。


棟広:お父さんはカルストンライトオを持っていましたね。話が脱線しますが、ぼくの大学時代からの友人に、ハナズゴールの馬主で、オーストラリア人のマイケル・タバートがいます。まだ馬主になる前に彼が考えていたのが、日本での1,000メートルのレコードホルダーは、イコール世界のレコードホルダーじゃないですか。

清水:ああ、そうですね。

棟広:日本は馬場がいいので、1,000メートルを53秒台で走れる馬は世界にいない。だから、なんとかしてカルストンライトオを連れて行ってオーストラリアで種馬ができないかと、当時マイケル・タバートが言っていたのです。でも、そのときまだ彼は日本の馬主でもないし、知り合うラインもなかった。いまだったらなんとかして会える道筋はできるんですけどね。

清水:いまからでも積んでいただいたらいいですが。(笑)まだ種馬をしていますよ。去年も2、3頭したと思います。いまは平成28年だから、18歳ですね。

棟広:あれは父親がウォーニングですよね。たぶんオーストラリアでおもしろかったんじゃないかと思います。いまからはどうですかね。(笑)中央には入ってきますか?
 
清水:もう見ませんね。初年度、2年目、3年目は何頭か来て、ぼくも実際にやりました。

棟広:家庭の環境もあって馬の世界に入ってこられたということですが、入ってくることに対しての苦労とか、入ってからの苦労はありましたか。

清水:入るのに苦労はなかったですね。騎手課程じゃないですしね。騎手課程からジョッキーとしてこの世界に入るのは、倍率も高いし、相当な狭き門ですからね。

棟広:黒岩騎手は入るまでは何もしていなかったパターンですよね。すごく珍しいパターン。騎手になるまで、どこかで乗っていたりしていないですものね。

黒岩:乗馬を少しやったぐらいですね。それもほぼ決まってから、慣れるためだけに、触りに行ったぐらいの感じですね。

清水:じゃあまったくの素人で受かったんですね。

黒岩:本当の素人です。

棟広:彼は彼ですごいですよ。かなりレアです。

黒岩:探したんですけど、血縁もぜんぜんいなかったんです。

棟広:それはそれで、本当にすごいと思います。(笑)

清水:厩務員課程は、年に2回試験して、年に4回入学がありますからね。ぼくらが入った当時には、年間100人採用していましたから。

荒川:いまはすごく狭き門ですからね。

清水:当時は順番に入れるという感じでした。

棟広:いまは通っても、待ちが……。

清水:そうです。ぼくらのときは定年者が多かったから、牧場の仕事で経験を積んで受ければ、いずれは入れたという時代でしたからね。

棟広:個人的に、アキトクレッセントやワキノブイブはけっこう好きな馬なんです。先生がそういう馬の実力を引き出すために意識されていることや、厩舎経営についてはいかがですか。かなり抽象的な質問で、難しいかと思いますが。

清水:自分の手元に来るまでは、育成でたまに見て話を聞くだけで、乗っているところを見ることもありますが、その段階では、おおよそのことしかわかりません。自分のところに来て毎日乗って、乗っている者のジャッジを聞いて、追い切りを見て、時計を見て、それでだいぶ見えてきます。それから1回使って、2回目も使ってみて、予想外に走ったり、予想以上に走らなかったりする。それぐらいまでいくと、その馬の能力が見えます。あとは体調が100パーセントのときですね。張りがあって、毛ヅヤがいい状態で使ってあげた結果が、その馬の能力です。馬っぷりがよくても走らないこともあるし、ヒョロヒョロの馬が走ったりとかね。だから、いかにいい状態に仕上げるかです。
プラス・アルファ、うちはけっこうあちこちで「ハードや、ハードや」と言われるんですけどね。もっとハードにしようかと思っているぐらいです。(笑)

棟広:そのあたりは、調教で黒岩騎手も乗っていますけど……。


黒岩:他とくらべたらハードやと思います。週2で追い切りをするところはあまりないですから。でも、角居勝彦先生のところとか、やっているところもあります。週2で追い切りができるということは、馬がそれなりに耐えられないといけないと思うので、素材もそれなりによくないといけないと思うし。

清水:ぼくはすぐに出してあげるんでね。週2、週2で追い切ってパンパンと使っても、4節、5節あくなと思ったら、1週間でも2週間でもスッと出す。オンとオフをはっきりさせるイメージですね。

棟広:ずっといるんだったら、緩めたりすることも考えられるけれども……。

清水:ここにずっといて5走も6走もするケースは、(ハードな調教を行うので)うちではほぼないです。その代わり外に出ているあいだに、馬は休めているかと思います。

棟広:そのあたりが他の厩舎との違いということですね。

清水:他も似たようなところもあるでしょうし、明確な違いとはいえないかもしれませんが、調教師さんが100人いたら方針は100あると思いますよ。

棟広:スタッフとの関係はいかがですか。

清水:仲良くやっていますよ。やっぱり仲良くやらんと、けがをします。「この人はいややな」とか、変な環境のなかで仕事をしていたら、いらんことを考えるでしょう。

棟広:弟さんが獣医師さんをされているのも、お父さんの影響があるんですか。

清水:あるかもわかりませんが、実はぼくが引っ張り込んだようなものです。「医学部に行く」と言っていて、あいつも学生のときから勉強していたんです。でもぼくが、彼が高校生のときに、「獣医になれ。獣医に行け」と。(笑)獣医に行ったときよく親に言われました。「医学部でええのに、おまえのせいで獣医に行ってもうた」と。(笑)でも、本人にとってはよかったのではないでしょうか。おもしろいですよ。

棟広:弟さんといっしょに診ることはあるのですか。

清水:ぼくがいるときに来たら、いっしょに触っています。

棟広:その連携はおもしろいですね。兄弟でしているパターンはありますか。調教師さんが獣医師の免許を持っているパターンはけっこうあると思いますが、自分で診ているパターンはほとんどないじゃないですか。

清水:ないですね。そういう方は知識だけですよね。やはり獣医師としては数を触って経験をしないといけません。


棟広:調教師をしながらでは時間がなくて、どうしても見る数が足りなくなってしまいますよね。
調教の話に戻りますが、トウケイヘイローが2,000mをこなしたのは、黒岩騎手の功績が大きいと巷で噂になっているんですが……。(笑)

黒岩:ぼくはべつになにもやっていないですよ。(笑)

清水:大きいんじゃないですか。(笑)基本的にうちのオープン馬は、上に上がれば上がるほど彼のお手馬になるので。

黒岩:責任重大ですね。(笑)

棟広:それこそデビューした当初は、1,400mと1,600mのあいだにも壁がありそうなレース結果が出ていたでしょう。それがいきなり中距離馬としてあれだけの活躍をするのは、外から見ている側からしたら、けっこう意外というか、「こんな新しい面もこの馬は出すねんな」というぐらいの変わり身だったとぼくは思うんです。そのとき彼に聞いたら、「攻め馬で、距離をもたせるような調教をだいぶがんばって積んだ」と言っていたので、なるほどと思いました。

清水:かなり長い期間、悠以外には乗らないときがあったもんな。

黒岩:そうですね。

清水:誰も乗せられへん。

黒岩:みんないやがっていましたね。(笑)気が入ってきたら、どこまでも走って行く。気性がけっこうカッとなりやすかったから。同じ人が乗っていないと、どんどん行ってしまうようなときもありました。

棟広:プライベートでも繋がりがあるので、そういうことが少しでも実際の競馬の結果に繋がってほしいと思っています。

黒岩:これだけいい馬が揃っていたら、チャラっと乗るわけにはいかないですよ。(笑)その馬なりの、「こうなったらいいな」という意識だけは持っています。それが実際に繋がるかどうかは知らないですけど、そうしておかないと、繋がらなかったときはリスクに繋がりますから。
 

アタラマ'14について


棟広:次は実際の馬の話に行きましょう。アタラマ’14についてです。清水先生は実際に馬を見られましたか。

清水:3回ぐらい見ました。昨日(4/12)も見てきました。

棟広:それはすごくタイミングがよかったです。先生のイメージはどうでしょうか。まず、ストリートセンスという種牡馬で、日本では2014年産は日本供用馬でしたが、それ以前はあまり入ってきていないですよね。いま外国馬は13頭入ってきていて、そのうち11頭が勝ち上がっていますから、勝ち上がり率はすごい。本馬の馬体を見た感じではどうですか、お父さんの影響などは見られますか?

清水:ぼくはストリートセンスの子をぜんぜん見たことがないんですが、この2歳は、測尺では小さめなわりにバランスがいい。ヒョロっとスマートという小振りな馬にありがちな馬体ではなくて、(筋肉が)付くところには付いている人間でいえば「細マッチョ」という感じですね。

棟広:動きはどうでしょうか。機敏な感じですか。


清水:そうですね。昨日は常歩の動きしか見ていませんが、ダラッというよりも、キビキビ歩いていますね。


棟広:森本敏正代表は、「お父さんのほうの血が強いので、距離はもたないかもしれないけれども、速攻性がある」とおっしゃっています。

清水:はい、私もそのようにお聞きしております。

棟広:父のストリートセンスはケンタッキー・ダービーに勝っていますね。年度代表馬になっていて、ドバイ・ワールドカップで勝っているカーリンを倒している馬で、レベルの高いときのクラシックを勝っているから、競走能力は相当高かったと思います。

清水:ダーレー・ジャパン スタリオンコンプレックスさんですよね。血統面だけなら本馬はダートというイメージが一番に出てきますね。

棟広:やはりそうですよね。お母さんの子どももダート馬が多いんです。ヒシポラリスとアッシュールという2頭とも、中山ダート1,800mなどを勝利した準オープンの馬です。お母さんは短い距離よりは中距離馬を出していますが、お父さんの血が強いほうがおもしろいとぼくは思っているので、短距離ダートかなと思っています。
しかしながら、森本代表が「動きを見たら芝でも……」というコメントをWebに上がっている動画では出しておりました。


清水:ぼくも走りの様子を見るともそんな感じはしましたけどね。

荒川:ダートにこだわらずという感じですね。

清水:そうです。まずは芝で試してみて。こなせそうな感じはしますけどね。

棟広:本馬の移動の時期はいかがでしょうか。

清水:昨日(4/12)、森本代表と話をさせてもらって、来週にも積もうかと思っていたんです。

棟広:動かそうと思えば、いつでも動かせるぐらいの状態になっているんですね。

清水:なっています。でも、せっかくBTCの屋外馬場が解放された時期ですし、もう少し体力をつけてからGW明けの移動でも良いかと思っています。

棟広:それはすごく頼もしいですね。

清水:その頃ですので、小倉デビューにして、そこで産地馬体検査をするか。3週間に1度ぐらい、産地馬体検査を受けていない馬の入厩検疫日があるので、そこにはめ込むか。函館が始まって、在厩している馬の成績によって入れ替えが変わってきます。

棟広:4月6日の調教動画は見られましたか?


清水: 200mの調教タイムが12フラットの動画ですね。見ていますよ。

棟広:印象はどうでしたか。

清水:この時期にしては、しっかり動いているんじゃないですか。フラフラせずにまっすぐ駆け上がっていましたしね。

棟広:やはり早くデビューしてほしいですね。

清水:グッと奥歯を噛むような馬なので、早いほうがいいんじゃないですか。3月26日の動画を見て頂ければ分かるようにテンも早いので、小倉などのようにテンのスピードを活かして押しきる競馬も面白いと思います。


ちなみに何口ぐらいで募集されるのですか。

棟広:今回は2,000口です。

黒岩:1口2万円くらいですか。

棟広:いや、そんなにしないです。販売総額は1,580万円ですよ。だから一口1万円もしないです。広尾サラブレッド倶楽部は5口単位とかで買えば他のクラブと同じですし、1口とか2口で何頭も持つという楽しみもできるようにしているんです。

黒岩:でも、それだけ割って売るなら、自分で買ってすぐ走ってくれるんだったら会員さんはうれしいですよね。

清水:しかも、入りやすいですよね。基本的な募集は何口でしていますか。

棟広:今年から2,000口になりました。

清水:全馬2,000口ですか。

棟広:はい。これまでは400口だったのですが、例えばディープインパクトの仔(ミスペンバリー' 14)の4,800万円でも2,000口にしています。競馬ファン全体に対して、一口馬主の層があまり広がっていない。その原因をいろいろ考えたときに、やはり1口あたりの単価の高さが問題だということで、まずは1口でというところから始めることにしました。
だいたいどこのクラブでも一般会費は月に3,000円ですが、2,000分の1だったら、1口だけなら700円で入れるようにもしました。そういう他のクラブではない取り組みを始めています。この馬からスタートする人も、2,000分の1であれば、月に700円で、馬代金が1万円しない。そういうところから参加できるようにしています。

黒岩:スマホ代ですね。(笑)

清水:いくつかのクラブを掛け持ちで持っている人もいますからね。全部少しずつかじっているファンもいます。

棟広:その人たちは、月会費は全部かかってきますよね。大変です。
そのような背景もあり、広尾サラブレッド倶楽部を試してみようかなといった方とか、一口を始めたいといった方には、特別に馬代金も無料にするという特典もあります。それなら月に700円と維持費出資金の300円だけで持てるんです。

荒川:いろいろ考えています。

棟広:とにかく、順調であるということは頼もしいですね。昨年はこのトレーニングセールは募集を開始した瞬間にすぐに満口になったんです。

清水:個人馬主といっしょですよね。もう即戦力で、1歳を買うよりはすぐに回収にかかれる。

棟広:そうです。新馬が昔よりも早くなっているから、早く使えるものは使いたいというのは、理にかなっていると思います。そういうパターンの馬もいたり、じっくりと成長を促す馬がいたりバラエティに富んでいることはいいとぼくは思います。

清水先生は、森本代表とはどういう関係ですか。

清水:もう5年ぐらいになりますかね。開業して2年目ぐらいのときから育成をしていただいています。毎年3頭から5頭ぐらいはいますね。

棟広:そうなるとコミュニケーションなどの不安もないわけですね。

清水:はい。(笑)昨日も食事をしていました。来週にはゲートからスピード調教をするといったことも聞いています。そちらも楽しみにしています。


棟広:この馬は、遺伝子検査では「CT」と出ています。3段階の真ん中、中距離で出ているんです。どうでしょうか、ストリートセンスも自分自身は中距離で勝っていますね。でも子どもを見たら短距離なんですよね。

清水:遺伝子検査はレンジが広いですからね。

棟広:調教の動画や、小気味よく動いている感じというのは、やはり短いところですか。

清水:短いところの印象がありますね。ただ、やってみないとわからないところはあります。

棟広:早期デビューだったら、ぼくは短いほうがいいと思ってます。

清水:キングカメハメハの子でも、1,200mから2,000m超えまでいますしね。ディープインパクトでもそうです。

棟広:たしかに、これはあくまでも一つの目安ですね。
北海道デビューでしたら、洋芝が試せますね。

清水:ただ、5月に入って連れてきて、ゲート試験に受かって、追い切りを行って、もう一度函館に移動させるのも若干間隔が詰まっている感じはしますので、個人的には小倉のほうが有力ですね。

棟広:ぼくのイメージでは、先生の厩舎の馬は早期デビュー馬が多いという印象と、あとは夏場だと新潟や小倉などのローカルの新馬で好走率が高いと思いますが、そのあたりのこだわり、戦略について教えてください。

清水:夏の競馬に関しては、小倉が使うケースが多いですね。小回り1200mのほうが絶対にいいという馬はできるだけ早めに入れてそういうところを狙いにいきますが、本馬もそういうタイプに近いです。一方で1,400m、1,600mで大きな馬場でゆっくり競馬を教える方がいい場合もあります。東京の府中のようなコースですね。

本馬の場合はテンのスピードもありますから小倉みたいなコースでダーッと駆け抜けるイメージですね。

馬名などはどのように決めるのですか?

棟広:馬の名前は、出資された方から募集して、そのなかから選挙方式で選びます。広尾は冠名がないですし、名前の募集もそうですが、会員を絡めてのイベントをして、他のクラブにないようなアットホームなイメージで運営しています。

清水:会員さんの集いみたいなものもあるんですね。

棟広:最近では、2月の頭に新年会として、会員さんとジョッキー、調教師さんが集まってのイベントをやりました。他クラブでしたら、みなさんが来られても、座る席はバラバラじゃないですか。でも広尾では、会員さんのあいだにジョッキーが入っていったりする感じでしています。

荒川:立食ではなくて、着席してごはんを食べながら、「どんな感じなんですか」と聞くような感じでやっているんです。

棟広:けっこうアットホーム感があって、会員さんが参加できるイベントはかなり多いと思います。美穂トレーニングセンターの二ノ宮敬宇先生のところに行って馬を見せてもらって、乗馬もさせてもらったこともありました。

あと、2000口募集だけでなく、一般会費も無料にしたゼロ革命リターンズというのもしています。それは4,000口でやっています。


黒岩:どうやって採算をとるんですか。

棟広:もちろん採算は取れないですよ(笑)。4,000分の1であれば、月の飼馬料が150円。

黒岩:150円だったら引き落とし手数料のほうが高いですよね。

棟広:ですので、1年清算。賞金も1年清算です。
ゼロ革命リターンズの前にゼロ革命という最初の試みもしましたが、その馬は3着と2着1回ずつで未勝利を勝つことはできませんでしたが、それでも10回ぐらい使って70パーセントぐらいは会員さんに還元されています。1勝したら会員さんにとってはたぶんプラスになります。それもこういう一口ライフというものを知ってもらおうという意味で、最初のハードルを下げているんです。
本馬の場合はその企画とはちょっと違いますが、馬のレベルを考えたら格段に安いですし、血統も悪くない。維持費も実費精算などにするなどハードルを下げて、とりあえず一口を始めてみたいという方におススメですね。

荒川:話は変わりますが、今年の2歳は入ってくるのが全体に遅いですかね。まだ20番台だなと思って見ているんですが。

清水:遅いですね。もう4月半ばであることを考えると遅いですよね。

黒岩:岩元厩舎とか目野厩舎とか、もっと早いイメージがあります。

棟広:ああ、そういうイメージありますね。

清水:もうすぐ一気に入ってくるのだとは思います。

棟広:最近の傾向としては新馬がスタートした最初のほうは、もしかしたら小頭数でスタートする可能性がありますよね。

清水:狙い目ですよね。昔は大挙して押し寄せていたんですけど。早く終わっちゃうんでね。

棟広:去年は夏の新馬戦で、小倉の1,200mとかでも頭数が揃っていないなと思いました。

清水:それもノウハウがありますので、そういったことも考えながらレース選択はしていきたいと思います。 


棟広:それは楽しみですね。2,000口の募集ということで、大口で買われる方ももちろんいらっしゃいますが、およそ数百人に応援してもらうことになる馬になると思います。最後にまとめとして、期待のほどはいかがですか。

清水:やはり数百人もの会員の皆さんの期待に応えないとね。無事に回数を使って、内容のあるレースができればと思います。

棟広:こちらこそ、ありがとうございました。とにかく順調に早く行けそうだということが、何よりだと思います。

 


Hirooトレーニングセール2016
アタラマ'14 牡馬(父:ストリートセンス 母父:サドラーズウェルズ)

鹿毛 2014.04.16生 新冠産
販売総額 1,580万円 / 総口数 2000口
一口価格 7,900円

新規&ホープフル会員以下からのステップアップ特典で1口限定で馬代金無料!