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Racing Salon Vol. 4 広尾TC設立記念・特別募集!
19.02.22 - Racing Salon

山田:大きな夢を託しますね。 さて、次は3月3日からの特別募集です。スパーブアゲインの訃報は残念でした。社内で色々と協議しまして、スパーブアゲインの半弟のウェルシュステラ'18の牡、父はグランプリボスを特別募集することにしました。

 

小崎師:色々とありますよね。

 

竹内氏:本当に色々とあります。この仔は、ウェルシュステラの最後の仔ですよね?

 

山田:そうなんです。その仔を、小崎先生に預けることをお願いしました。

 

竹内氏:姉のステラリードを知っている先生ですから、適任ですね。

 

小崎師:はい、ステラリードはずっと観ていました。この仔を、ウェルシュステラの一番馬に出来ればいいなと思っています。

 

竹内氏:かなり安くやるみたいですよね?

 

山田:はい、今までウェルシュステラの仔たちを応援してくれた皆様に特別募集として、会員の皆様に特別価格で提供することを決めました。

小崎師:それは会員の皆様も喜びますね。

 

竹内氏:はい、こういう想いは会員さんに伝わると思います。

 

山田:はい、ステラリードは会員の皆様をクラシックまで連れていってくれた仔ですからね。その姉の想いを引き継いでもらいたいと思っています。

 

小崎師:1000口ですよね?

 

山田:はい、この仔は1000口募集としました。

 

竹内氏:父のグランプリボスは種馬としてまだ大きな活躍馬を出していませんが、父の代表馬になってもらいたいですね。

 

山田:竹内さん、配合について、お話お聞かせいただけますか?

 

竹内氏:はい。グランプリボスのスピードは明らかにサクラバクシンオーからだと思いますが、この立派な馬体は稀有の名馬 Secretariat からだと思っています。本馬は、その Secretariat の重複があります。彼自身、2歳のG1レース朝日杯フューチュリティSを勝った後にNHKマイルCも制し、世代のマイル王に君臨しました。サクラバクシンオー特有の仕上がりの早さと成長力の両面を持っていた馬で、古馬になった後も安田記念でジャスタウェイと死闘を演じ、写真判定の末敗れはしたものの6歳にして更に強さを増すというサクラバクシンオー の血が正当に引き継がれている事をアピールしました。

 

小崎師:新馬から見せたスピードは本物で、朝日杯とNHKマイルで絶対的なスピードで勝ちましたからね。

 

竹内氏:まだ中々、代表産駒が出てきませんが、配合によってはいつ出してもおかしくないと思います。とくに、ウェルシュステラはヨーロッパ血統なので、ここに日本のスピードの血で刺激することで、覚醒する可能性があるとも思っています。注目したい点は、同じくサクラバクシンオー産駒のG1馬ビッグアーサーとの共通点が浮かび上がってきます。ビッグアーサーの母シヤボナとウェルシュステラ は共にNorthern Dancer 4×3を所有しており、祖母の父は Sadler's Wellsです。そこにサクラバクシンオーの血が流れていますので、本馬の配合はサクラバクシンオーの代表産駒 グランプリボスとビッグアーサーが融合しているデザインになっています

 

小崎師:馬体も、際立っていましたよ。

 

山田:私も写真を見たのですが、立派な筋肉と骨格をしているなと思いました。

竹内氏:祖母にSadler's Wellsを持つサクラバクシンオー産駒には他にもアイビスサマーダッシュ(G3)を連覇した快速牝馬カノヤザクラがいまして、おそらくサクラバクシンオーが持つノーザンテーストとSadler's Wellsがニックスの関係にあるので、それが影響したのだと思います。

 

山田:サクラバクシンオーのスピードはどこからなんですか?

 

竹内氏:サクラバクシンオーの父サクラユタカオーが近代競馬のスピードを伝えるNasrullahの3×4を持っているんですが、Nasrullahのスピードは元々Nasrullahの祖母Mumtaz Mahalから来ています。このMumtaz Mahalから発展した馬には他にもMahmoudやMah Iranという馬もいて、この両頭を持っているGallant Manという馬をサクラバクシンオーの母サクラハゴロモが持っているんですよ。Nasrullahの3×4に対してGallant Manが呼応して爆発的なスピードを産んだのだと思いますね。

 

小崎師:Nasrullahの周りの血が豊富に入っていたという事ですね。

 

山田:なるほど。生産担当の木村社長からも、本馬は馬体の良さが目立つ馬でやはりスピードが武器になりそうです、と聞いています。

 

小崎師:今年から調教に入っていきますが、大事に育てていきたいと思っています。

 

竹内氏:ウェルシュステラはステラリードの後に準オープン馬ゴッドフロアー、そして鼻出血で大成出来ませんでしたが、ディープ産駒のレトロクラシックも出しました。この日本のスピード血統のグランプリボスとの配合で、何かを起こしてもおかしくないと思ってるんですよ。

 

山田:それは楽しみです!

 

小崎師:父の代表産駒にもなれるように頑張りますね。

山田:ぜひ、そうして下さい! スイートマカロンの2歳、ウェルシュステラの最後の産駒、どうぞ、宜しくお願い致します!

 

それでは最後になりますが、本馬にご出資の会員の皆様に一言お願いします。

 

小崎師:はい。広尾さんとは長いお付き合いになり、本当に一緒に夢を叶えたいと思っています。競馬は簡単なスポーツではありませんが、生産者、育成所の方々からの評判も良く、厩舎としても本馬を大きなステージに連れていきたい想いで一杯です。馬が順調であれば、早期デビューを目指して、余裕を持ったレース運びをしたいと思っています。まずは新馬戦の勝利を目指して、一つ一つ階段を上っていける馬だと思っています。本馬共々、小崎厩舎も引き続き応援をお願い申し上げます。

 

山田:小崎先生、竹内さん、本日はありがとうございました。ぜひ、本日お話した内容を現実にさせましょう。募集価格も特別です! 広尾が盛り上がれば、競馬も盛り上がる、そんな1年にしていきたいと思います。宜しくお願い致します。