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Online Racing Salon Vol. 14 Hiroo no Reiwa 藤岡佑介騎手と共に
21.04.15 - Racing Salon

【ニュージーランドT】藤岡佑介騎手「最後は流す余裕」バスラットレオンが圧逃での勝利!

10日、中山競馬場で行われたG2・ニュージーランドトロフィーは、2番人気のバスラットレオンが素晴らしい逃げ脚で5馬身差の完勝。
重賞初制覇を飾りました。(このレースの1~3着馬には、NHKマイルカップ(5月9日・東京・芝1600m)への優先出走権が与えられる)

来月に迫った3歳マイル王決定戦、NHKマイルCの前哨戦となります。
人気の中心を担ったバスラットレオン。札幌2歳S、朝日杯FS、シンザン記念と、勝ち星にこそ届かない中、常に世代の一線級と渡り合ってきました。好発から楽に先手を奪ってマイペース、飛ばしすぎず緩めすぎず、完全にレースを支配。
後続につけた着差は5馬身。これだけの稀有な走りを見せた以上、当然、次の本番に期待がかかります。

今回はバスラットレオンに騎乗いただいた藤岡佑介騎手にお話を伺いました。

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米山:あらためまして、騎乗ならびに重賞勝利(4月10日(土)中山11R ニュージーランドトロフィー(GⅡ・芝1600m))ありがとうございました!

藤岡佑介騎手(以降藤岡J):こちらこそ、ありがとうございます!いい競馬でしたね。

米山:バスラットレオンにとっては初重賞勝利、クラブにとっては初のG2勝利となりました。

藤岡J:おめでとうございます!貴重なタイミングで乗せていただきましたし、勝たせていただいて光栄です!



米山:佑介騎手には、本馬の緒戦から騎乗いただき、上がり33秒台の末脚を繰り出し、余裕をもってのデビュー勝ちとなりました。

藤岡J:当時からセンスが良く力もありましたからね、後続に2馬身半差をつけてのデビュー勝ちと、いいパフォーマンスでしたね。



米山:はい、ひとつひとつ無事に階段を駆け上がっていって欲しい、そんな気持ちにさせてくれる勝ちっぷりでした。

米山:さてさっそくですが、今回のニュージーランドトロフィーを振り返っていくつかお聞きしてもよろしいでしょうか。

藤岡J:はい、もちろんです!



米山:バスラットレオンの印象や特徴について教えてください。

藤岡J:デビュー前から乗り味、背中のいい馬でしたね。まだ力はついていないものの、ポテンシャルの高い「いい馬」という印象でした。
ただ、当時は遊んだりやんちゃな部分もあり、子供っぽさが見られましたね。
ですが不思議とキャンターに下ろしたり、競馬に行けば大人しくなりました。まだまだ成長の余地があり、よりON、OFFがつくようになれば、さらに良化が見込めると思っていました。



米山:デビュー前の追い切りや新馬戦の時と比較してどのように良くなってきているのでしょうか。

藤岡J:背中はさらに良化して、非力なところも解消されてきましたね。年が明けて3歳になり、芯がしっかりとしてきました。

米山:1週前と直前の追い切り、そしてニュージーランドTにも騎乗していただきましたが、なにか変化等感じられましたでしょうか。

藤岡J:以前は跨った時に尻跳ねをしたり、振り落とそうとしたりとかなりやんちゃな部分を見せていましたが、1週前追い切りの時は、だいぶ穏やかで大人しくなっていましたね。ただ、デビュー前は、弾むようにバネの利いた走りだったイメージがありましたが、それが無くなっていました。その点を改善したく、厩舎の方々に率直に話した結果、さすがは矢作厩舎!最終追い切りの時は、しっかりといい状態に調整してくれました。レース当日はパドックでも無駄なことはしなかったですし、馬場入りの際も落ち着いていました。走りも無駄がなく伸び伸びとして気分よく走れたのではないでしょうか。



米山:バスラットレオンはこれまで逃げる形で結果を出していますが、
「ためが利くようになれば、末脚も使えるようになると思います」というコメントも出されていました。
今後、脚をためる競馬をする際に、課題等はありますでしょうか。

藤岡J:今後大きい舞台に進むにつれて、前に行きたがる馬も当然増えてきます。控えたい願望があるわけではないのですが、展開に合わせて柔軟にレース運びをしていく中で、必ずしも控えなくても自然と脚をためて末脚を使う競馬も面白いとは思います。本馬は身体を伸ばして、伸びやかな走りをする一方、キレそうな印象もあるのですが、他馬よりも頭が低い走りをしています。必ずしも低いことが悪い訳ではないのですが、理想は前に行ってもためが利き、トップスピードを迎えても理想のフォームでしっかりと末脚を使えるようになって欲しいと思っています。既に十分に素質があると思っていますので、現段階での願望ということで理解していただければと思います。



米山:マイルでの実績がありますし、今回初めてとなる中山競馬場でも強い競馬を見せてくれました。
上がり3Fは34.6と最速だったように、中山のゴール前にある急坂も苦にしなかったのでしょうか。今なら多少の距離の延長も苦にしなさそうでしょうか。今回の競馬を踏まえて、適性ある距離やコースはありますでしょうか。

藤岡J:本馬はパワーもありますし能力もある馬ですので、重賞でも難なく力を見せてくれています。
札幌の洋芝でもこなしてくれて、今の中山の馬場、最後の坂でも問題なく走ってくれましたからね。
今のところどんな条件でもそれなりに十分対応してくれるかと思います。
もちろん成長に合わせて距離の柔軟性をみせてくれるとは思いますが、現状はマイルくらいがベストだと思います。



米山:このレースに向けてしっかりと調整を図ってくれた陣営と本馬の力をうまく引き出してくれた鞍上には感謝してもしきれません。
矢作先生が、「(佑介騎手のことを)どの馬に乗せても折り合いの心配がないと言ってもいいくらい、馬を折り合わせるのが上手い」と言われていますが、騎乗時に心掛けていることがありましたら、お教えください。

藤岡J:以前の本馬は、かかることもあったので、折り合いが難しくなるかなと思っていましたが、今回はそんなことはなかったですね。
ムキになることもなかったので、遠慮しないでスタートを出していけました。本馬の動きを阻害しないよう、気分良く走っているのを邪魔しないよう意識して乗らせていただきました。



米山:佑介騎手が騎乗した時には、何故かバスラットレオンが舌を出しているようなのですが、騎乗時に気付いているのでしょうか。馬の精神状態を教えていただきたいです。

藤岡J:舌越すのはあまりいいことではないのですが、自分のペースで行けた時、リラックスして楽に競馬ができているということだと思います。騎乗時に気づきますが、口向きは悪くないですし、ハナに行っても耳を前に向け、メリハリつけて終いまでしっかりと気分良く走ってくれていますので、現時点ではいいのではないかと思っています。



米山:さて、このあとは、5月9日(日)東京11R NHKマイルカップ(GⅠ・芝1600m)に向けて、まずはレース後の回復状況を窺っていきますが、無事出走が叶った場合、引き続き騎乗をお願いする形となりましたが、レース展望について教えてください。

藤岡J:まずは引き続き乗せていただけることに本当に感謝しております。ありがとうございます。
マイルカップは僕が唯一勝たせてもらっているG1ですし、その時、ケイアイノーテックに騎乗して勝利していますが、今のバスラットレオンと同じローテで本番を迎えています。距離も現状ベストかと思いますし、験を担ぐではないですが、本当に楽しみです。



米山:最後になりますが、広尾サラブレッド倶楽部の会員の皆様に向けてメッセージをお願いいたします。

藤岡J:今回は良いタイミングで乗せていただき、ありがとうございました。本馬のデビュー前の追い切りから乗せていただき、成長の早さにワクワクしてきた馬ですので、嬉しく気持ちよく乗せていただいたのは、会員の皆様にも感じとっていただけたら本当に嬉しいです。またチャンスを頂戴しましたので精一杯頑張らせていただきますので応援のほどよろしくお願いいたします。


「提供:週刊Gallop」

米山:ありがとうございます。本日はお忙しいところお時間をいただきましてありがとうございました。

藤岡J:いえ、こちらこそありがとうございます。引き続き頑張りますのでよろしくお願いいたします。


「提供:週刊Gallop」