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Online Racing Salon Vol. 16 Hiroo no Reiwa 田中克典調教師と共に
21.08.06 - Racing Salon

さて、今回のオンラインレーシングサロンでは、田中克典調教師インタビューです。

調教師になられたこと、ラズベリータイム’20のこと、ハナズレジェンドのこと、カリグラフィーのこと等々、多方面に渡ってお話を伺いました。


田中克典調教師

米山尚輝(以下米山):早速ですが、調教師を目指すことになったキッカケ、騎手の頃との違いなどがあれば教えてください。

田中克典調教師(以下田中):助手になってから時間と共に調教師になりたいという気持ちが強く芽生えてきました。調教師の仕事は、騎手とは何もかも違いますね、たくさんのオーナー、たくさんの馬、たくさんのスタッフに囲まれて、一頭一頭送り出していく。見ること考えることすべてが違っています。馬乗りが好きで騎手になりましたが、それ以外のたくさんの事が調教師に必要な要素であることが分かりました。


田中克典調教師

米山:調教師試験合格までの道のり、また合格後ライフスタイルの変化などがあれば教えてください。

田中:調教師試験合格までは、ひたすら勉強に明け暮れていました。参考書、過去問題集はもちろんのこと、今では先輩調教師になられた方々とも一緒に勉強をしてきたりしました。合格後のライフスタイルは、まったく違う生活が待っていました。家に居る時間が圧倒的に短くなりましたね。これは偉大なる諸先輩の教えでもあります。


藤沢和雄調教師

米山:研修中の厩舎で学んだこと、藤沢厩舎、矢作厩舎など、研修中に参考になったことはありますか?また、実際取り入れていることがあれば教えてください。

田中:基本的な調教師のスタイルみたいなものは藤沢調教師に教えていただいたものがすごく大きいです。具体的な厩舎のマネジメント、見るべきこと、考え方については矢作調教師から大いに勉強させていただきました。また中内田調教師含め、お三方ともとてもエネルギッシュでじっとしていないですよね。いつも動いているので、自分なんかはもっともっと動かなくてはと常に考えています。


矢作調教師

米山:厩舎運営で大切にしていること、モットーなどありましたら教えてください。

田中:人も馬もハッピーでリフレッシュできる環境作りですかね。馬の一生を考えた仕事が目標です。


藤沢和雄調教師

米山:開業時にイメージしていた運営方針と実際に進み始めてからのギャップはありましたか?

田中:はい、開業時には考えているようで、まったく考えていなかったなと今は強く思います。ギャップまみれです(笑)。今はそのギャップを埋めるために一生懸命動き回っている感じです。


矢作調教師

米山:ここまでの自己採点はいかがですか。イメージ通りに上手くいっている事、逆に手を加えていきたい事などありましたらお願いします。

田中:難しいですね~。点数を付けられるレベルではありませんし、現状満足できていませんので、自分の無力さを痛感する日々。もっとしっかりと考え、実行していればなど反省ばかりです。


ラズベリータイム’20 ※ラズベリータイム’20血統診断

米山:さて、募集馬についてお伺いします。ラズベリータイム’20の先生の印象をいただけますでしょうか。

田中:非常に馬っぷりがいいですね。見た目や形、スタイルもいいです。このまま順調に育ってくれたら活躍できるという印象ですし、活躍して欲しいと願っています。


ラズベリータイム’20   ※ラズベリータイム’20血統診断

米山:ラズベリータイム’20の適性についてはいかがでしょうか。どのような路線を目指していきたいですか?

田中:全姉ミトノレインボーは芝のマイル以下の条件で活躍していましたが、本馬は1歳のこの時期では分かりづらいですし、一概には言えないと思いますが、芝のマイル前後で活躍して欲しいですね。


 ラズベリータイム’20   ※ラズベリータイム’20血統診断

米山:半姉エベーヌは気性に悩まされてしまい、恵まれた体を活かすことができなかったタイプ。本馬はどうでしょうか?

田中:これからどうなるかですね。難しくならないように祈っています。


ラズベリータイム’20   ※ラズベリータイム’20血統診断

米山:エイシンフラッシュ産駒で血統的に洋芝も合いそうな気もしますが、早期デビューは叶いそうでしょうか?※ラズベリータイム’20血統診断

田中:調整次第な部分が大きいと思いますが、あくまでも馬の成長を見ながら判断していきます。育成牧場でしっかりと手をかけて欲しいですね。


ハナズレジェンド

米山:ハナズレジェンドについてお伺いします。高齢馬ですが、若々しさを感じます。何か秘訣があるのでしょうか?

田中:確かに高齢馬で、気持ちの若さは失ってはいないのですが、どうしても体は徐々に年齢を重ねると変化してきますので、しっかりレースで走れるように仕上げていけるように頑張ります。


ハナズレジェンド

米山:今後目指すところは、芝・ダートなど、目指していく方向性について。

田中:秋からはダート路線を考えています。洋芝成績が良かったものですから、騎手とも相談した上で函館記念に挑みました。レースではまったく衰えていない印象を持ちました。ダートも得意なハズですし、まだまだやれると思います。


ハナズレジェンド

米山:会員さんからはハナちゃんと呼ばれることもありますが、厩舎ではどのように呼ばれているのでしょうか?

田中:ハナズって呼ばれていますよ(笑)とても可愛がられていますよ(笑)


ハナズレジェンド

米山:それでは次に、カリグラフィーについてですが、デビュー時期はいつ頃になりそうでしょうか?

田中:夏前に脚元に不安がありましたが、徐々に良化していますね。これから調教を進めていって、本州に移動してトレセン入厩という流れですが、順調に進めていけると思います。


カリグラフィー

米山:ロゴタイプ産駒のバランスの良さが聞こえてきます。本馬も馬っぷりの良さが目立っていますが、本馬含め、ロゴタイプ産駒への印象、期待等はありますでしょうか?

田中:一歳の頃からいい形の馬で、いいイメージのまま成長中です。ロゴタイプの印象は、スピードをもった馬でしょうか。G1でも活躍していますし、子供たちも良績を残し始めています。本馬も頑張って欲しいです。


カリグラフィー

米山:・本馬のカワイイところはありますでしょうか?

田中:少し気が入りやすいですが、黒くてスタイルが良くて、カワイイですよ!初めて見た時からカワイイ馬だと思ってました。


奥様である矢作麗さん、義父矢作芳人調教師

米山:義父矢作芳人調教師や奥様である矢作麗さんとの最近のご関係についてお聞かせいただけますでしょうか。

田中:義父には色んなことを見せてもらい、教えてもらっています。身近にこんな素晴らしい調教師がいることは、本当に恵まれていると思います。常に良い目標!追いつき追い越していけるよう頑張っていきます。
妻に関しては照れくさいので今度にしておきます(笑)

米山:最後になりますが、木村秀則牧場の木村社長のコメントをお伝えして今回は終わりたいと思います。
『ラズベリータイムは、とにかく軽くスピードに乗る走りです。他の馬にちょっかいをかけては、すぐに逃げます。そしてまた悪戯する。誰も自分に加速では追いつけないことを知っているんです。ラズベリータイムの母系のスピードが彼女に凝縮されていると思います。』
とのことでした。
先生、最後に会員の皆様に向けて一言お願いいたします。

田中:はい、いつも応援してくださいましてありがとうございます。今年開業したての新人調教師ですが、初年度から広尾の会員の皆様と共に競馬の楽しみ、喜びを共感できるよう、活躍馬を出すように頑張ってまいります。どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。

米山:本日はありがとうございました。


※ラズベリータイム' 20血統診断
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