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Online Racing Salon Vol. 22 Hiroo no Reiwa 坂井瑠星騎手と共に
21.11.19 - Racing Salon

 
米山:キングエルメスの京王杯2歳Sありがとうございました!
 
坂井瑠星騎手(以下坂井):はい!ありがとうございました!
 


米山:インスタグラムで、キングエルメスについて書いていただきましたが、改めてこの場でもコメントいただけますでしょうか?
 
坂井:本当にいい馬に乗せていただきましてありがとうございました。新馬戦からコンビを組ませていただいて、その頃から重賞に勝つ力があると思っていました。
2戦目はいい結果が残せなかったのは申し訳ありません。それでもまた乗せていただいて、こうやって勝つことができて嬉しいです。


 
米山:それでは、レースを回顧していただければと思うのですが、レース前の馬の雰囲気、状態はいかがでしたか?
 
坂井:前走は追い切りの時点から動けなかったので不安を残しながらレースを迎えました。ですが今回は調教から動けていましたし、この馬特有の元気があり、状態もよく自信を持ってレースに向かえました。
矢作調教師からの指示はなく、任せると言ってくださいました。この馬は僕が一番分かっているという自信がありましたので、あのような競馬を選びました。
終始手応えが良く、直線でも手応えが残っていました。よっぽど手応えのある馬でなければ競り合ってこれないと思いました。右に凭れるところがまだあるのですが、それでも勝てたのはこの馬の能力の高さだと思います。
 
 

米山:幼さはだいぶ解消されてきたのでしょうか?
 
坂井:まだテンションが高いところがありますが、元気がいいのが取り柄でもある馬なので、紙一重なところはあります。早く幼さが抜けて欲しいという想いもありますが、右に凭れるところがあるので、これからいい方向に持ってこれればと思っています。今のところは制御はできています。
 


米山:今回、凭れ癖があることから、リングハミへの変更もありましたが、リングハミ、リングビットを選ばれた理由と他のハミとの違いについてお伺いできますか?
 
坂井:通常のハミ、水勒(すいろく)ハミよりは、ハミに対してアタリが強く制御力も強くなります。ですが使い方が悪いと良くないこともあります。それを含めてエルメスにとって何がいいのかを考えてリングを選びました。
 


米山:メンコを返し馬までつけて、ゲート裏で外すというアイデアはどのような点で効果があると思われたのでしょうか?
 
坂井:血統を見てもそうですが、普段からテンションの高い馬ですので、それでもそういう時の方が走るイメージをもっています。メンコをつけて体力を温存して、メンコを取ってレースモードにとスイッチを入れる、そういうイメージでした。
 


米山:クローバー賞との馬の違いを教えてください。
 
坂井:クローバー賞の時は覇気がなかったです。筋肉も無く、前進気勢も感じられませんでした。明らかに違っていましたが、今回は新馬の頃に戻りました。
 


米山:ゲートはスムーズな方ですか?
 
坂井:元々今回くらいは出れると思います。前回は気持ちの面でも競馬に行ける状態ではなかったと思います。
 


米山:2番手での競馬でしたが、レース前にプランなどあったのでしょうか?
 
坂井:勿論プランは考えていましたが、実際にゲートを出てからいく馬がいるかいないのかにもよりますので、スタートを切ってから決めようとは考えていました。いつも、その時々、臨機応変には対応していく準備はしています。
 


米山:余談ですが…もし出遅れたときのパターンもあったのでしょうか?
 
坂井:どれだけ遅れるかにもよりますが、隊列や位置取りにもよるのでその時に判断しようと思っています。
 


米山:直線で、2着馬に迫られながらも、最後は再び突き放したように見えましたが、馬の余力はあったのでしょうか?
 
坂井:目一杯走ってくれていましたが、余力はありました。
 


米山:ゴール後、坂井瑠星騎手がキングエルメスを労わる(撫でる)様子がとても印象的でした。
 
坂井:自然と撫でたり抱きしめたりしていました。僕ではなくエルメスが本当に頑張ってくれたと思いますので感謝の気持ちと初戦から共に戦ってきてくれた戦友と抱き合う感じですかね。ありがとうと伝えました。
 


米山:この後、朝日杯に向かう予定でしたが、残念ながら骨片が見つかり断念。春はNHKマイルを目標にとのことですが、キングエルメスのマイルへの適性はいかがでしょうか?
 
坂井:残念ではありますが、能力のある馬ですので、ここはしっかりと治癒に努めてもらってまた来年頑張ってもらいたいと思っています。距離の適性については、今の状態でもマイルまでは持たせたいです。ただ、東京の1400mをこなせたので1600mまでは問題ないと思います。
 


米山:パラスアテナ、カイザーノヴァ、キングエルメスの3きょうだいの背中を知る坂井騎手。それぞれの共通点や異なる点、この血統の良さや特徴など、思うところはありますか?
 
坂井:きょうだいでこれだけ走ることは中々ないと思います。凄い血統ですね。能力があるところ、競馬に向かうと気持ちが入ってくるところ、競馬に向けてのON、OFFのスイッチがあるところは一緒ですね。乗り味も似ていますし、特に、カイザーノヴァとキングエルメスは、乗っている景色がそっくりです。ちょとエルメスの方が大きいのですが。。。
 
 

米山:ちなみに、個人的には積極的な競馬から押し切るレースで巧みに騎乗している印象があります。坂井騎手本人は、逃げ・差しどちらの競馬が好みまたは得意としていますか?また、騎乗時に最も心掛けていることは何でしょうか?
 
坂井:逃げ・差し等好みや得意とかはないと思います。その馬に合わせて乗っているつもりです。常に勝てるようにはどう乗ればいいのかを考えて乗っています。

 

米山:クレッシェンドラヴの有馬記念はテン乗りだったかと思いますが、やはりテン乗りというのは難しいものなのでしょうか?
 
坂井:騎手によっても違うと思いますが、僕はレース前に騎乗する馬の僕なりのあらゆる研究をしていますので、テン乗りでも実はそうでもないんです。
 


米山:海外競馬の経験も豊富かと思いますが、国によっても多少違いがあるのではないかとは思います。実際騎乗してみて感じる国ごとの印象の違い等はありますか?
 
坂井:まだ全世界を回らせていただいた訳ではありませんので、まだ何とも言えませんが、日本はどれだけ恵まれた環境であるかを日々考えさせられることが多いです。
 


米山:ブリーダーズカップの制覇など、国内外で矢作厩舎のビッグレースでの活躍が目立ちます。ズバリ成功の秘訣は何だと思われますか?
 
坂井:秘策はあるのか分かりませんが、僕が考えられないくらいの努力を日々されているところだと思います。


 
米山:坂井騎手から見て、師匠・矢作芳人調教師の一番スゴイところってどこでしょうか?それにまつわる具体的なエピソードなどがあれば教えてください。
 
坂井:うーーん!あり過ぎて難しいです。。
強いて言えば、リーディングトレーナーとしてトップを取られていても、決して現状に満足しないところが本当に凄いと思いますし尊敬しています。


 
米山:広尾の馬に坂井瑠星騎手が乗っていただくことも多いですし、こうして結果も出して頂いていますので、とても信頼しています。これからも広尾の勝負服を着て、たくさん乗ってくださいね。
 
坂井:はい!いつも本当にありがとうございます。僕自身まだまだ結果を出せていないと思っていますので、この勝負服で重賞を勝てたのが本当に嬉しかったです。ほんの少しだけでも恩返しができたと思いますので引き続き一生懸命頑張らせていただきます。

米山:本日はありがとうございました。
 
坂井:ありがとうございました。