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Online Racing Salon Vol. 23 Hiroo no Reiwa 菱田裕二騎手と共に
21.11.30 - Racing Salon


米山:この度はパンサラッサを福島記念の優勝に導いて頂きありがとうございました。
 
菱田騎手(以下菱田):こちらこそ素晴らしい馬に乗せて頂きありがとうございました!
 


米山:早速、レースについて振り返っていただければと思うのですが、1000m通過が57.3秒とペースが速かったかと思います。大逃げは作戦通りだったのでしょうか?
 
菱田:大逃げしようとは思っていませんでしたが、返し馬でキャンターから手応えを感じられましたので、レースで主張してくる馬がいない時はハナにいこうかとは考えていました。道中も馬の勢いが良くて、スピードを殺すより気持ち良く走らせてあげようと判断した結果このタイムになりました。


 
米山:あの逃げでパンサラッサの余力はあったのでしょうか?
 
菱田:はい、道中の手応えもずっとありましたし、4コーナーで肩鞭入れてからも余力はありました。


 
米山:2着に4馬身差はグレード制導入後の福島記念史上、最大着差のようなのですが、逃げていてあれだけ引き離して勝てると思いましたか?
 
菱田:いやーそんな!!とにかく勝ちたかったですし良い結果を出したいと思っていましたので、着差とかはイメージをしていなかったです。


 
米山:どの時点で勝利を確信しましたか?
 
菱田:4コーナーを回っている時に後ろに他馬がいる感じがなくて、直線で追い出した時点で追いつかれないだろうという手応えでした。


 
米山:ちなみに、離して逃げている時、後続の動きはどこまで分かるものなのでしょうか?
 
菱田:どれくらい馬群がついてきているかは振り返らないと分からないのですが、2番手は雰囲気で分かります。


 
米山:2014年1回福島のリーディング(フェニーチェの3勝目を含む)になっているように、菱田騎手&広尾=福島のイメージもあります。ご自身のなかで福島コースの攻略法などあるのでしょうか?福島コースの場合、特にどのような点に気を付けて騎乗していますか?
 
菱田:他の小回りに比べて先行逃げ切り一辺倒ではないイメージをもっています。小回りなので外を回るとロスになるため、内を通ることを、芝でもダートでも心掛けて乗っています。


 
米山:今年2月に小倉の関門橋Sの騎乗して頂きましたが、その時と比較して、今回の馬の気配や状態はどうだったのでしょうか?
 
菱田:その時よりも、今回は跨った時から元気良く、活気があり、断然調子が良く感じました。


 
米山:小倉の時は先行して、直線で一旦抜け出したもののゴール前で差されてしまいクビ差の2着に惜敗。今回の福島では大逃げでの勝利となりました。どちらの脚質がこの馬には合っていると思いますか?
 
菱田:気持ち良く走っているのでやっぱり理想はハナだと思います。


 
米山:脚質よりも気分良く行かせることが重要なんですね。
 
菱田:はい、そう思います!


 
米山:「馬が合う」という言葉があるように、馬との相性もあるかとは思います。パンサラッサに騎乗して1着1回、2着1回と相性が良さそうですね。
 
菱田:相性というよりも、いつも良い状態で乗せてもらっていることに尽きると思っています。


 
米山:レース中に馬に話しかけてコミュニケーションを取ることもあるのでしょうか?
 
菱田:そうですね!言葉の意味はあまりないのですが声のトーンで馬に伝わると思うので僕はわりと声を掛けていますね。


 
米山:矢作調教師より、次走有馬記念も視野に入れてという話も上がってきました。未経験の距離となりますが、条件や距離適性についてはいかがでしょうか?
 
菱田:本当に乗りやすい馬なので右回り左回りに関係なく操縦性が良いですね。条件に左右される馬ではないと思います。


 
米山:福島記念の優勝に際して、多くの会員さんから喜びのメッセージを頂戴しました。会員の皆様へメッセージをお願いします。
 
菱田:本当に大きな舞台でパンサラッサに乗せて頂きありがとうございました。勝つことが出来て本当に良かったです。また乗せていただく機会を頂戴できました時にも精一杯頑張ります!


 
米山:全然話が変わってしまうのですが、最後に騎手の方にお伺いしようと思っていたことがありまして、お伺いしてもいいでしょうか?
 
菱田:はい、何なりと(笑)


 
米山:週末の競馬の際に入る調整ルームというのは中に何があるのでしょうか?競馬場とトレセンにそれぞれあるとお聞きしましたが。
 
菱田:そうですね、調整ルームの中には主に食堂、お風呂があって、各個人の部屋で各々過ごしています。6畳くらいの部屋でベッドとテレビくらいしかありませんね。競馬場とトレセンにそれぞれあります。


 
米山:調整ルームに入る時間も決められているんですよね。
 
菱田:はい、騎乗予定の前日の21時までに入らなくてはいけません。


 
米山:中ではスマホなどの通信機器も使えないと聞きましたが。
 
菱田:セーフティーボックスに入れて一切使えないです。


 
米山:競馬が終わったら、調整ルームに戻って、通信機器が返却されるということですか?
 
菱田:調整ルームに戻って、セーフティーボックスから出し始めて使います。


 
米山:レースの結果次第ではLINEが大量に届いているとかありそうですね。
 
菱田:はい、あります。


 
米山:調整ルームではどのようにして過ごされているのでしょうか?
 
菱田:一般的には皆さんテレビを観たり競馬新聞を読んだり本を読んだりサウナで体重調整したりと様々ですが、僕は次の日のレースの作戦を立てたりしていることが多いです。


 
米山:食事は提供されるのでしょうか?
 
菱田:食事は置いてあります。飲み物もありますので、飲む人と飲まない人がいます。


 
米山:テーブルで座る位置が決まっているとかありますか?
 
菱田:それは全くと言っていいほどないんです。


 
米山:仲の良い騎手と過ごされることもあるのでしょうか?
 
菱田:コロナ禍の影響で今はあまりありませんが、同期とは特に仲が良いですね。全般的に騎手はみんな仲が良いので、その辺りでのストレスはありません。


 
米山:土日で競馬場が違うと移動があって結構慌ただしそうですね。 移動中、ファンに気づかれたりしますか?
 
菱田:移動は仕方ありませんので割り切っています。外でファンに気づかれることは全くないです。


 
米山:諸々とお答えいただいてありがとうございました。気になっていた方も多い内容かと思いましたし、騎手しかわからない世界で興味深かったもので、ついつい余計な質問をしてしまいました。
これからも広尾サラブレッド俱楽部と倶楽部所属馬達をよろしくお願いいたします。是非、これからも騎乗してくださいね。また機会がありましたら是非ともよろしくお願いします。本日はありがとうございました。
 
菱田:はい、こちらの方こそこれからも精一杯頑張りますので引き続きどうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。