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Online Racing Salon Vol. 30 Hiroo no Reiwa サウジカップデー吉田豊騎手と共に
23.03.03 - Racing Salon


競馬のサウジアラビア国際競走は25日、キングアブドゥルアジーズ競馬場で行われ、世界最高の1着賞金1000万ドル(約13億6000万円)のサウジカップ(G1、ダート1800メートル)に日本馬6頭が出走し、吉田豊騎手騎乗のパンサラッサが逃げ切り勝ちを収めました。日本馬のサウジC制覇は初めてで、同馬は昨年3月のドバイターフ以来のG1 2勝目。

バスラットレオン坂井瑠星騎手の「Racing Salon」に引き続き、2月25日にサウジアラビアのキングアブドゥルアジーズ競馬場で行われた「サウジカップ」(G1、ダート1800メートル)でパンサラッサに騎乗していただいた吉田豊騎手をお迎えしてサウジアラビアからレース後の現地リポートとなります。



米山尚輝(以下、米山):パンサラッサの騎乗ありがとうございました。



吉田豊騎手(以下、吉田豊J):
はい、ありがとうございました。



米山:興奮冷めやらぬ感じですが、今回のサウジカップについて、レースを振り返ってお話をお聞かせください。



吉田豊J:はい、よろしくお願いします。



米山:まずはサウジアラビア入国後のパンサラッサの状態についてお聞かせください。



吉田豊J:僕はサウジでのパンサの調教に跨っていないので、厩舎スタッフの皆さんにお願いしていました。
追い切りの時は他の馬に乗って後ろから見ていましたけど、本当に気持ちよさそうに走っていましたし、
かかることもなく気分が良さそうだなっていう風には思っていました。



米山:レース前の雰囲気についてお聞かせください。



吉田豊J:競馬の日はパドックで、いつもよりも大人しかったんですよ。
いつも乗ると、頭を振って、結構うるさくなるんですけど、返し馬もすごいリラックスしてキャンターに
行けたんで、いい感じで落ち着いてるなと思ったんですね。ゲート裏に行ってからはいつもそこから、
なんか逆に落ち着いちゃうんですけど、今回はそこで結構気合が入ってたので、ひょっとしたらこれが
いい方に影響してゲートを出てくれるんじゃないかなっていう風に思っていたら、本当にゲートも
うまく出てくれたので。とはいっても、何て言うんだろう、そこまで気が表には出てたわけではなかった
んですけど、内面にすごい気合が乗ってたんだなってすごい思いましたね。



米山:スタートからコーナーにかけてはいかがでしたか。



吉田豊J:もうスタートがね、すごい良かったのでね。スッと先手が取れたので、あとはもうパンサラッサの
いつもの競馬でリズムよく、気持ちく走らせてあげようっていうことだけをすごく心掛けました。
3コーナーに行くまでは本当にリズムよく行けたなって思います。



米山:最後の直線からゴールまではいかがでしたでしょうか。



吉田豊J:直線で手前を上手くスッと替えなかったので、こちらで上から替えろって言って
替えさせました。手前を替えてくれた後にもう1回、グッと伸びてくれて、天皇賞の時みたいに、
そこからもうひと伸び頑張ってくれました。
その後何とか持ちこたえてくれていたんですけど、最後またちょっと脚が一杯一杯になったので、
何とか頑張ってくれと思っていたら、そこから持ち前の二枚腰でパンサラッサのいつもの頑張りを
見せてくれたので、しのげるなって思いました。



米山:外からカントリーグラマーが来ていましたが。



吉田豊J:そうですね。でも今回はもうゴール前では勝てるって思ったので、
ガッツポーズもできちゃいましたけど、それぐらいの余裕はありました。



米山:レースを終えてみて、海外G1、芝、ダートで2勝となりましたが、パンサラッサの
次走(ドバイWC or ドバイターフ)に向けていかがですか。



吉田豊J:本当に、いつもこの馬には驚かされてて、本当に根性があるんだなってすごい思うんで、
頭が下がる思いです。この後ドバイに移動して、とりあえずは疲れを取って、またドバイでもいい走り
をしてくれたらなってすごい思います。



米山:最後になりますが、広尾サラブレッド倶楽部の会員の皆様へ一言お願いします。



吉田豊J:会員の皆様のご声援のお陰で、僕にOKを出してもらって
ドバイとかサウジでも乗せてもらえたので、本当にありがたいの一言です。
これからも何とか人馬ともに頑張っていきたいと思いますので応援よろしくお願いします。



米山:本当に偉業となりましたし、感動と皆様の夢を叶えてくださりありがとうございました。



吉田豊J:とんでもないです。こちらこそ本当にありがとうございました。