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祝エレナレジーナ新馬戦勝利!加藤征弘調教師に聞く馬選びのコツ。



米山尚輝(以下、米山):
まず、エレナレジーナを新馬戦勝利に導いていただき誠にありがとうございました。
広尾レースとしても2011年以来の新馬戦勝利で多くの会員様から歓びの声を頂戴しました。

加藤征弘調教師(以下、加藤師):ありがとうございます。想定通りの競馬で勝つことが出来ました。
この馬も最初から前向きな馬で、ゲート試験も受かってくれて、課題を次々とクリアしてくれたものですから、一旦は放牧に出そうというプランもあったのですが、あまりにも課題をこなしてくれたんで、こちらが思っている以上に順調にいってくれました。

米山:エレナレジーナは小柄な馬体で会員様の中でもそれを心配する声は聞かれました。しかしながら、横綱競馬で勝つことができました。当歳時から本馬を見られているわけですが、当時気に入られた点などはどこになりますか?

加藤師:この馬は初仔でちょっと小さめで出たんですけど、しっかりしていましてね、かつ生まれてからものすごく元気だったんですよね。この元気さがあれば、将来的にこちらがだしたメニューをしっかりとクリアしていってくれるのでないかと、その一端を産まれたときから見せてくれていたのではないかと思っております。

米山:エレナレジーナの目標のレースは?

加藤師:来春に向けてあまり強い相手ばかりを選んでレースをさせるのではなく、現状エレナレジーナに楽な相手を選びながら今年は予行演習くらいの気持ちで勝利を重ねて行けたらと思っております。



米山:ありがとうございます。それでは、先生の普段の調教などについてお聞きしていきたいと思います。普段の調教時では時計面も気にされるかと思いますが、どういったことを見られますか。会員様の中でもご出資頂けた方も多かったのですが、馬体重などを懸念して出資されなかった方もいたと聞きます。育成段階から見るべき走る馬に共通するポイントなどがあれば、今後の出資の参考になると考えておりますので、ぜひそうしたことがあればお教えください。

加藤師:育成段階において重要視するのはまず順調にメニューをこなしてくれることです。そして、先ほども申し上げたように走る気があるかどうかです。同じ15-15でも乗り役が追って無理やり走らされて出すタイムと、自分からハミを取って乗り役が押えながら出す15-15では内容が全く違います。

広尾さんは調教動画なども公開されているかと思いますので、そうした視点で見てもらうといいかと思いますよ。

米山:深い内容になってしまいますが、そうした馬が自ら走っているというのはどういった点に注目すべきでしょうか。鞍上の手が動いているとか、馬がハミをグッと噛んでいるかなどでしょうか。

加藤師:調教は、様々な課題を持たせてのっていますので、一言でいうことができないんですよね。ハミを噛ませることを課題とする場合もありますし、あえて離して走らせることもします。重要なのはちゃんと考えをもって調教を行っているかどうかがカギになると思います。細かく言えばたくさんありますが、そうしたところも踏まえてコメントを出させて頂いてますので、そちらを見て頂けるだけでも参考になるかとは思います。

米山:以前、先生からレースがスタートして1F程度したら勝つ馬が分かるということをおっしゃられましたが、レースにおいてもそうした特徴は出ているものでしょうか。なかなか馬を見始めたのが初めての方ですと勉強の仕方も難しいかと思いますので、そうした見極めをできるようになっていけばいいのかといったことがわかるとより競馬も面白くなると思います。

加藤師:レースの時も同じで与えた課題をクリアしているかといった点を重視します。もちろん普段の調教においてもそのパフォーマンスが出せるように、後ろからいったり、併せたり、狭いところに突っ込ませてみたり、メンコをつけたり、様々な工夫をします。その上で想定したタイムを出せるかどうかが重要で、レースではそのクリアした課題の通信簿のようなものですから、調教過程が非常に重要になってきますね。

米山:調教過程ではただ早いタイムが出せるようになればいいというわけではないのですね。

加藤師:もちろんです。普段の調教においては、馬場状態を見て、どの程度のタイムで回ってくるべきかをしっかりと想定をして、乗り役には指示を出しています。このあたりは調教師の腕の見せ所だとは思いますので、それぞれの調教師が違ったやり方を持っているところだとは思いますが、私の場合は自分の足で馬場状態を確認するところから行っております。

米山:今まで築かれた12回もの優秀厩舎賞(2011年以前は優秀調教師賞)獲得実績がそれを物語っておりますね。先生の場合は、開業2年目から9年連続で優秀調教師賞を獲得されておりますが、そうしたノウハウは助手時代に獲得されたものでしょうか。

加藤師:私の親は馬主であり経営者でもあり、幼少期からことあるごとに叩き込まれてきたのですが、そうした厩舎運営に関しては経営者の視点が生かされているように思います。もちろん、助手時代に現場で学んだことも多いのですが、それを一過性のものにはせずにすべてデータとして自分の中で蓄積し、試行錯誤を繰り返して来ました。そのデータを厩舎スタッフが生かせる形に徹底して厩舎運営を行っただけです。

属人的になりがちな馬の世界もしっかりとしたデータに基づいて日々の調教や番組選びを行い、そこから得られるものを基にまた試行錯誤を行う。その積み重ねを行うことによって、組織として結果を出すことができるようになったというのが背景かと思います。

馬選びや育成段階での馬の管理についても同じだと思いますよ。多くの失敗をしておりますし、成功もしておりますが、重要なのは次にどのような形でつなげられるかが重要です。

米山:育成牧場ではエレナレジーナもそうですが、クリヴィア’17も吉澤ステーブルでした。エレナレジーナ同様にクリヴィア’17も早期入厩をしておりますね。

加藤師:吉澤ステーブルを選んでいるのは、こちらが期待したことに安定して応えられてきた結果と言えると思います。乗り込み量、馬の成長を促す技術、あと重要なのは日々の手入れです。吉澤ステーブルの馬の立ち写真などご覧いただくとお分かりいただけますが、しっかりと毛が整えられて、爪にも油を塗っていい形で見せようという意思が伝わってきます。これは日々の手入れにおいても手を抜かないことを証明でもあり、信頼感が高い証拠になります。

早期入厩に関しては、やはり番組体系の早期化です。3歳未勝利が9月までで終了するという条件の中で2歳6月から新馬戦が始まるわけですが、やはり最初から戦える状態に持っていくのかといった点は非常に重要です。そのためには早期入厩、早期馴致が欠かせません。

ですので、私が選ぶ馬というのはそうした早期入厩に耐えられるかどうかといった点が重要になってきます。エレナレジーナフェニーチェの仔ですが母がそうだったように本馬も当歳時から元気いっぱいで放牧地を駆ける姿をみて大丈夫そうだなと思い、広尾さんに声をかけさせていただきました。見立て通りに成長してくれ、まだまだ成長余地を残した段階ですし、今後も活躍してくれると思っています。

クリヴィア’17についてもそうですよ。元々ヴェルサイユファームさんには別の馬を見に行く予定がありまして、放牧地に放した際にたまたま目につく馬がいて、場長に「あの栗毛の馬はなんだい?」と聞いて、クリヴィアクロフネの牝馬ですと聞いて「なかなかいい馬が入っているじゃないか」とお話しさせていただいた覚えがあります。当歳時は遅生まれだけあってちょっと小ぶりだったんですけど、1歳馬になってどんどん成長しまして、遅生まれを感じさせない成長をしてくれたと思います。このままの成長をしてくれれば450kgを大きく超えていくくらいの大きさになると思います。



米山:半兄ジョウノボヘミアンとの違いについてはどうですか?

加藤師:タイプがまるっきり違うと思うんですよ、兄は気性が勝った脚の長いタイプだったんですけど、ダートで功績を残しまして、今回のこの馬はやや前の繋ぎのかたさは残ってますけど、顔、頭の小ささ、頭頚の起き上がりのよさ、トモの踏込の良さ、背中の使い方、体の使い方が非常にいいので、マイルくらいの芝で切れ味を発揮してくれるのではないかと思います。

米山:6月生まれという点についてはどうですか?

加藤師:6月生まれですが、遅生まれだと馬がなかなかしっかりしてこないということや、それがネックとなり今の番組体系に合わないというデメリットになるのですが、馬がしっかりとしている以上デメリットはないということです。クロフネ牝馬は走りますからね。牧場では遅生まれだけあって少し小ぶりでしたが、期待通り、成長してくれていて吉澤ステーブルにも入り、順調です。小さいなりにエレナレジーナと同じように駆体がしっかりしているので、こういう馬は早くデビューできるのではないかと私は考えております。

米山:クリヴィア’17に言及頂き、ありがとうございます。お陰様でクリヴィア’17もたくさんご出資をいただいておりまして、残口が少なくなっております。最初から多く頂いておりましたが、エレナレジーナが新馬戦を勝利したあとにさらにご出資を頂戴しました。先生の手腕に期待してのご出資の声が多いですね。

加藤師:それは光栄です。広尾さんには期待の馬しか紹介しないので頑張らせて頂きたいと思います。

米山:先生、もう少しお話しさせていただいてもいいですか?馬の見方についてお教えいただきたいのですが、歩きの動画や画像からですとどのような点を見られますか?馬選びのアドバイスをいただければ幸いです。

加藤師:まず、間違いなく競走馬になれる身体を持っているかをもっているかどうか。脚元の具合もそうですけども、そうした点を重要視した方がいいと思います。あとは元気さですね。歩きであれば首を使ってキビキビと歩いているか、脚が前に自分から出ているかどうか。前から見た場合は、前脚が横に流れていないか、後ろからであれば後ろ脚が横に流れていないかなどをみますね。これ以上は企業秘密かな~(笑)

米山:(笑)それでもこれだけ話して頂いてありがとうございます。私も会員様にお届けしたいのでもう少し聞いてしまいます。加藤先生には過去何頭も預かっていただいておりますが、フェニーチェもそうでしたが、馬の故障が少ないように思います。ケガのしにくい馬というのも見極め方法がありますか?

加藤師:馬の故障については、負荷をかけるべきかどうかの見極めが重要になってきます。それだけにしっかりしているというのは大きなアドバンテージになります。フェニーチェは幅が薄い馬でしたが脚元は問題ありませんでしたので、適度に間隔を空けつつも負荷をかけるべき時にかけ、レースで馬が良くなる部分も想定しながら管理をさせていただきました。年間1勝をコツコツと築き上げ、ラストランでも勝利ととても思い出深い仔でした。

エレナレジーナは母似ですが、母よりもしっかりしていますし、新馬戦を勝ったことですし、母が達成できなかった重賞にもチャレンジしていきたいですね。お母さんのフェニーチェが早くに亡くなってしまったので代表産駒として、後世に血を残していける活躍をさせたいと思っております。

クリヴィア’17も何ら脚元に問題はないですし、これから調教を積んでいくにつれてもっと走りが柔らかくなっていくのではないかと思います。しっかりした馬体というのはケガをしにくいメリットがありますからね。

米山:ありがとうございます。いま、写真の参考にクリヴィア’17を見て頂いておりますが、ズバリ、クリヴィア’17の期待度はどの程度でしょうか。



加藤師:それはもちろん紹介させて頂いている馬ですし、結果を出さなくては信用が得られませんからね。広尾さんとは長いお付き合いをさせて頂いて、今後も一層深くお付き合いさせて頂きたいわけですからご期待頂いてもイイと思いますよ。

米山:力強いお言葉ありがとうございます。広尾も今年はここ数年取り組んできた2000口募集が軌道にのり、今まで以上に多くの会員の方にご入会頂き、かつ多くの方に馬を持っていただけるようになっております。先生にはたくさんの会員様からのプレッシャーがかかってしまうかとは存じますが、末永きお付き合いのほどよろしくお願い致します。

加藤師:もちろんです。最初は2000口と聞いたときは大丈夫?とも思ったけど、エレナも満口ですよね。広尾さんの会員の皆様の期待が高まるということは私としてもやりがいのあるお話です。ぜひ協力させていただきますよ。クリヴィア’17もかなり売れ行きもいいとお聞きしてますが、早めに決めていただいて、とにかく早め早めに満口になってもらえれば私も嬉しいです。皆さま、よろしくお願いいたします(笑)



今回取り上げられた加藤征弘調教師管理(予定)馬

エレナレジーナ 2016年産 牝(父ノヴェリスト)
18.08.18 札幌5R 新馬(芝1500m)藤岡康太 優勝



【満口直前】クリヴィア' 17
美浦・加藤征弘厩舎予定
牝1歳 栗毛 2017.06.09生 日高産
父:クロフネ 母:クリヴィア (母の父:トニービン
販売総額 1,760万円 / 総口数 2000口
一口価格 8,800円
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