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棟広良隆突撃インタビュー「ジャスタウェイオーナー大和屋暁氏」


棟広:
本日は下北沢にお邪魔して、
ジャスタウェイの馬主であります、大和屋暁オーナーに
突撃インタビューを行いたいと思います。

大和屋:宜しくお願いします。

棟広:下北沢は長いのですか?

大和屋:もう十年以上になります。
元々実家は競馬場の近くだったのですが、
なんとなく流れでいついてしまいました。
居心地も良いですしね。

棟広:分かります。居心地の良さそうな街ですね。
本日は、何十回とお話しされていることかと思われますが、
ジャスタウェイと出会われたキッカケや馬主としての
エピソードをお聞きすることで、
広尾TCの会員の皆さまに一口をされていく中での
ヒントのようなものをお届けできればと考えております。
あっ、どうぞおタバコお吸い下さい。


大和屋:ありがとうございます。
よろしくお願いいたします。

棟広:タバコとレモンサワーは非常に大事ということは
本を読んでしっかりと伝わりました(笑)

大和屋:本が発売してからはレモンサワーのことは
みんなに言われるようになりました(笑)


棟広:(痛風の要因となる)尿酸値も気になりますよね。
自分も最高8.3まで行きました。
発症しなかったので、
今は5台には落ち着いています。

大和屋:(笑)僕は最高で9.7です。
発症必至です。

7を超えると危ないと言われてますが、
1年間水を多くとるようにして7.9になりました。

棟広:ほどほどにしないと。"発症”だけは避けたいですね。
そのような大和屋さんの尿酸値についても書いてある
本の売れ行きはいかがですか?

大和屋:お陰様で色々な方に宣伝していただいて。。。

棟広:時系列で、非常に分かり易かったです。

大和屋:えぇ、流れに沿って書いてみました。

棟広:全てがノンフィクションですしね。

大和屋:はい。ほぼほぼが経験談で、
面白かったエピソードをピックアップしました。
あまり真面目に書いても喜んでもらえませんので。
職業柄、基本わらかしてなんぼとおもってます(笑)

棟広:私も関西ですので笑いは大好きです。
2年目にハーツクライを引かれた話が書かれてました。

大和屋:当時は忙しくて時間がなくて、
カタログをざっとみて即決という感じでした。
善臣さんのファンでアイリッシュダンスも
競走馬時代に馬券を買っていましたので、
あと、当時の流れ的にサンデーいかなくちゃというところで、
選んだのがハーツクライでした。

棟広:実は自分は大学の競馬研究会の
POGでハーツクライを持ってました。
それでデビュー戦から馬を見ていたんです。

大和屋:デビュー戦の時は衝撃でした。
周りの皆がパドックの歩き方をみて笑っているんです(苦笑)

棟広:脚が外向だということですね。
脚に問題があれば値段が下がりますよね。
でも走りました。

大和屋:最近は受けいれられているようですが、
外はいいけど、内はさすがに厳しいと言われてますね。
外だったからよかったです。

棟広:広尾TCにも歩き方はよくないけど、走る馬がいますよ。
シャトルアップというのですが、
コーナーはそのためかよくないですが、
直線は走り、準オープン馬になりました。

大和屋:脚の影響が出るかどうか馬によって違いますよね。

棟広:すごいですよね。
それがあるから、馬って面白いですよね。
2年目でハーツクライを選ばれて、
馬主になって2頭目でとんでもない馬を。。。

大和屋:すみません、引きだけはあるもので(笑)

棟広:ハーツクライから個人馬主を目指されたということですが、
個人馬主と一口馬主の違いはありますか?

大和屋:資格を取らなくてはいけないというところがあります。
それをなんとかするためにずっとやっていましたので。

棟広:楽しみ方や自分の気持ちの持ち方の違いはありますか?

大和屋:それまでは何十分の1の責任だったが、
それが1になるという。そこが大きく違いますね。
まあ、一口の場合、ほぼ責任はないですけどね(笑)

棟広:やはり一口馬主の会員さんで、
将来は個人でという考えの持つ方も多いと思います。

大和屋:ぜひ目指して欲しいです。

棟広:自分もそうですね。
大和屋オーナーの実績には追いつけませんが、
マイケル・タバート氏がハナズゴールを引いてG1オーナーとなったり、
私の周りに2人もいるのは驚きで、
その運を本当に分けてもらいたいです。
ドバイで2回も口取りをされているんですよね。

大和屋:当時、押しの強い会員の方がいて、
僕達はオーナーだと言い切って警備を抜けていきました。
クラブの馬の場合、できる場合とそうじゃない場合があるみたいです。

棟広:海外は馬主がたくさんいるというのは理解できないのですかね。

大和屋:どうなんでしょうね。
ジャスのドバイの時も親戚を十数人連れて行ったんですが、
やはり警備で止められていました。
中から僕が呼ぶ形でギリギリ入れましたね。
強気で行けば通れる。

棟広:海外は押しで通れる(笑)
"海外で口取りをする方法”ですね(笑)

大和屋:「俺はオーナーだ!」という態度が重要です(笑)

棟広:馬の世界にもいろいろ職種がありますが、
成功するのが一番難しいのが馬主だと思います。
いくらお金をつかってもG1を取れない方は実際にいらっしゃいますし。
真似してできてできるものではないですが、
何か秘訣のようなものはありますか?

大和屋:具体的にこうしたというのがなくて、本当に運なんです。

棟広:そこにも必ず何か違いがあると思いますので、
少しずつ引き出します(笑)
会員さんが馬選びをする時の視点として
お役にたてるような何かがちょっとでも伝わればいいかなと思います。

大和屋:そうであれば、やはり好きなお父さん、
好きなお母さんというのはいいかもしれません。
走らなくてもしょうがないやと思えるじゃないですか。

棟広:ハーツクライの母はアイリッシュダンスですね。
アイリッシュダンスは重賞も勝ちましたし、強い馬でした。

大和屋:その頃既に柴田善臣騎手のファンでしたので、
アイリッシュダンスの馬券も買ったことがあってということで選びました。

棟広:そして、馬主になってからはハーツクライの産駒を狙われた。
そういう意味では筋道はしっかりしていますよね。
セリ会場ではいろんな血統やいろんな馬体の馬がいて目移りしますけど、
そこに関しては揺るぎない。

大和屋:迷わなくて済んだということにはなりますね。

棟広:これは一つのいいヒントかなと思います。
好きが基準であれば迷わない、後悔しない。
人と違うところに目をつけることができる。
そういったところでしょうか、


大和屋:そんなこといいつつ、
ハーツクライの仔が買えなくなっちゃったけど(笑)

棟広:次はジャスタウェイですね。

大和屋:はい。去年はジャスの嫁を買って、
今年も嫁狙いで行くつもりです。
その次は当歳にジャスの仔が出てきますので、
ジャスの仔を買うつもりです。

棟広:今年は私も行きますので、
大和屋さんのセリを横で見させていただきたいと思います。
凱旋門賞も何か分からないまま終わってしまったとのことでしたが。
海外の競馬と日本の競馬の違いみたいなものは感じられましたか?

大和屋:日本語が通じないとか、帽子がでかいとか。
華やかさがありますよね。
ダービーの雰囲気が他と違うといった感じですね。
向こうの方は貴族のスポーツのようですよね。
関係者がリスペクトされている感じがします。
日本ではまだ馬主のイメージはなんとかしなくてはいけないですからね。

棟広:ドバイの後、海外の各国から
ジャスタウェイに走って欲しいという依頼があったとのことですが。

大和屋:オーストラリアの方やイギリスの方などに
是非うちの競馬場にジャスタウェイを連れてきてくださいと……
それはもう凄い営業でした。

棟広:凄いお話ですね。レース選択は須貝先生とされたのですか。

大和屋:ドバイで遠征しているので
二戦連続で海外遠征はどうかということになりまして、
紆余曲折の結果、安田記念になりました。

棟広:そういえば、netkeibaで一度、
次のレースはどこがいいかというのがありました。びっくりしました。
ドバイに勝った馬を次どこに使うかをファンに聞くんですね。

大和屋:脚本家、というか放送業界の人間の端くれですので、
楽しませなきゃという気持ちからでした。
せっかくなら面白いことをやりましょう的な(笑)


棟広:反響はありましたか?

大和屋:面白いやつ希望」と書いたんですけど。
普通に書いてきてくれる子もいる一方で、
「このまま日本に帰ってくるな」ですとか、
「障害に行くべきでしょう」といった色々なご意見をいただきました。

棟広:皆さん、狙って書きすぎですね(笑)

大和屋:全部読みましたがいろいろあって本当に面白かったです。

棟広:大和屋オーナーがファンと交流を持たれるのは好感をもっています。
タバートオーナーもファンを大事にしたいということで
広尾TCにその年の所有馬全4頭を提供したんですよ。
走る馬だけ手元において、
走らない馬を倶楽部に出すというのはいやだったようです。

大和屋:それも面白い、というより凄いですよね。

棟広:始めての企画で、大学のときに競馬ファンだった
仲間がこうして一緒の仕事をしているのは感慨深くて、
それがなければ広尾TCや大和屋オーナーにも出会うことも
出来なかったわけですから。
本当に競馬の世界での人の繋がりが面白いと感じます。

大和屋:はい。仰る通りですね。

棟広:頑張っていきたいと思いながら前に一歩ずつ進んでます。

大和屋:もう有名人じゃないですか、
いつも見てますよテレビで(笑)

棟広:いえいえ(笑)自分が競馬界に入っていくときに
どうやって入っていくかを考えた時に、
一生懸命馬券を買ってきたのを活かせないかが切り口だっただけです。

大和屋:考えて考えて切り込んできたという点では
自分も同じだと思います。
自分も馬主になるにはどうすればいいか、
をずっと考えていましたから。

棟広:タバートオーナーも学生の時から
どうしたらいいかは分からないが
将来馬主になるという強い信念がありました。
大和屋オーナーも同じことを本でも書かれていたので、
想いをもつことの大事さがすごい伝わりました。


大和屋:そうするとちゃんと考えますよね。
それは大事だと本当に思いますね。

棟広:確かにのほほんと生きてるよりは、
チャンスがないか探すようになりますよね。そこは大事ですね。

大和屋:馬主なんかなれないと決めつけてしまったら
終わりじゃないですか。
なんとか馬主になる方法をちょっとずつ考えていけばいいんです。
口に出せば何か考えるようになりますし、
考えていれば何か見つかることがあるじゃないですか。


棟広:一人の力でどうにもならないことでも、
口に出していれば助けてくれる人との出会いもありますし、
それは大事にしないといけませんね。

大和屋:僕の場合はトントン拍子で来てしまったけど。

棟広:それもお力だと思います。
どういった方が馬主になることによって
生産牧場、育成牧場、調教師、厩務員、騎手など
関係者の対応も変わります。

ただ、それはやり直すことができないのも競馬。
あの人が乗ってたら、あの人に預けていたら。
競馬ではタラればは禁句と言われますが、
自分は大いにやった方がいいと思います。

大和屋:いやぁ、僕もそう思います。

棟広:やはりこういった方が正解だったんじゃないかなど、
どうやったら次にやったときにうまくいくかを
考えなくちゃいけないと思います。
同じ過ちを繰り返さないためにも。

たぶん、失敗しても痛くない人は
そういった振り返りをせず、
関係者ともそういった話し合いの場が
持たれていないのではと思います。
広尾TCではそれもあって、
広尾っ仔REVIEWというのをして、
レースの振り返りをするようにしています。

大和屋:それは必要ですね。
やっぱり、僕達みたいな人間は
どうやって成功したらいいかというのは
タラればを大いにしたらいいと思います。

棟広:本の中では基本は調教師の方に
お任せと書いてましたが、どうでしょうか。

大和屋:色々考えた結果、
結局は素人考えで色々いうよりも
プロに任すのが一番いいのではないかという結論になりました。

棟広:角田獣医(ジャスタウェイと須貝調教師を繋いでくれた方)とはされますよね。

大和屋:G1を勝ってからですね。
「これだけの馬になったのだからちゃんと相談して決めないと。」
みたいなことを言われてですね。相談するようになりました。
振り返ってみると、
「ダービーだけは行ってほしい」などは言ってるんですけどね。

棟広:ダービーは出られるなら出たいですからね。
ジャスタウェイのレースのお話を少ししてもいいですか。
自分は実は一番驚いたレースは中山記念なんです。
中山記念の強さが一番印象深いです。

道悪がプラスには働かないですし、斤量は他馬よりも重い。
ドバイの壮行戦で完全には仕上げていない。そして、小回り。
4重苦くらいありました。

大和屋:当時は本当にいろんなことを言われました。

棟広:申し訳ないのですが、馬券は消えてました(笑)
穴党なので先ほどの条件でいなくなるケースが
あるんではないかと考えていました。
ですので、一番驚きました。

逆に次のドバイの圧勝はあまり驚かなかったです。
あの中山記念の強さがあって、天皇賞があって、
この馬は全然以前の馬と違うと思ったので、
ドバイの圧勝はそれくらい走るよなと思いました。

大和屋:僕はドバイもびっくりしましたけどね(笑)
逆に中山記念は安心して見てられました。

棟広:あの時、騎乗したノリさん(横山典弘騎手)が凄かった。

大和屋:そうですよね!スタート直後めっちゃ追ってましたもん。

棟広:先行して結果が出ていなかったのに、
先行して圧勝というのはあの人は天才かと思いました。

ハーツクライ-ジャスタウェイと成功例はありますが、
苦悩はありますか?
一口馬主時代、個人馬主時代において。

大和屋:勝てない時期がいろいろあったじゃないですか。
2着が多い。
お父さんの時からずっとそうでしたから悔しい。

ハーツクライもスランプが半年くらいありましたし。
ジャパンカップ終わった時にG1が取れていないのは
苦悩というかダメかと思いました。
ディープインパクトがいましたから。
ディープがいよいよ古馬戦線に乗り込んでくるというときに
敵わんわと思いました。

実際に、(ハーツクライの勝った)有馬記念も
競馬場でなく家で見てましたから。

棟広:そうなんですか。

大和屋:あの時は普通そう思うでしょう。
ハーツクライが勝った時のあのスタンドの静まり加減。
喜んでいるのはルメールと関係者だけですから。

棟広:甲子園球場で巨人が勝ったときみたいでしたね(笑)
あの先行策も“神”でしたね。
橋口調教師が「この馬は前にいけない」と
公言していたのに前に行って勝った。
日本人ジョッキーが前にいかして負けたら
大目玉くらってたでしょう(笑)

大和屋:そうですね(笑)
ルメールがちゃんと考えて乗ってくれたんですよね。

棟広:ジャスタウェイもスランプ時代は
応援団が目に見えて減ったりとかありましたか。

大和屋:そこまではないですね、
知り合いを順番で連れて行ったので。

(競馬後の会は)どっちにしろ宴会はやるからいいんですけどね、
祝勝会にしろ残念会にしろ。
それが競馬のいいところですけどね。

棟広:仰る通りですね。
よかったらよかった話が出来ますし、
ダメなときは先程のタラればの話から
次のヒントが出てくる可能性もありますから。

大和屋:どちらにせよ酒の肴になってくれます。

棟広:そのような話をしながら酒を飲むのは最高ですね。
レース選択や進退において悩みはありましたか?

大和屋:ジャスタウェイの場合、
天皇賞を勝って以降はいかに価値を落とさないで、
更に価値をあげられるよう進めていくかという話ですからね。

棟広:特殊な例ですけどね。
賞金を稼げるとか条件クラスの引き際は難しいです。
会員さんが複数いるので舵を取らないといけないのは難しいですね。

話は少し変わりますが、
マイケル・タバートオーナーのWITH募集では
プロデューサーとしてオーナー自らがレース選択などをしていきます。
広尾TCとは違った展開を楽しんで頂けると思っています。

大和屋:懇親会とかもやったらいいんじゃないですかね。

棟広:そうですね。そういったプランもあるみたいです。
普段広尾TCは400口なんですが、彼の馬は40口なんです。

大和屋:そうなんですか!

棟広:一口の値段は上がりますが、
熱心に来てくれる方であれば意見を聞いて
先程のようにジャスタウェイに障害行けとは言わないでしょうし(笑)

大和屋:一緒に飲むことができればいいですよね。
すごいですね。
面白いことをしようとすることはいいことだと思います。
馬主さんは通常は前に出てこないですよね。
競馬界の発展のためにもどんどん前に出てきて、
いろんなことをやって
皆に、自分も馬主がやりたいなと思ってもらえるようになるといいですよね。


棟広:個人馬主でいま一番旬であり、
みんなが知っているのが大和屋オーナーと
マイケル・タバートオーナーだと思っています。
いつか自分はこのお二人との対談も実現したいと思っています。

大和屋:えぇ、ぜひぜひ。

棟広:最高に面白いものになるのではと思っています。

大和屋:共通項としてはみんな馬が好きなんですよね。
馬好きな人は分かりますよね。初めての人でも盛り上がります。

棟広:先日の会でもそうでしたね。楽しかったです。最高に盛り上がりました。
あそこで盛り上がったからここにも繋がっていると思いますし。

大和屋:ありがたいことです。

棟広:こちらこそです。こうした場でもお会いできてうれしいです。
WITH募集もそうですけど、
もし大和屋オーナーのご希望があれば、企画をいつでも組みます。

大和屋:ジャスの仔が走り始めてからですかね(笑)

棟広:それでは、会員さんへのヒントとして
馬選びの際に父だ、母だとありますが、
その中でも好みはありますか?

大和屋:何も考えていないんですよ。
ただハーツクライの子どもが欲しいというだけでした。
ハーツクライ産駒のリストの
上から順番に手を挙げていただけなんです。
その年はジャスタウェイだけでなく
当歳でもオツウを一声で買えたとか、
いろいろとついてました。

棟広:ディープインパクトの方が評価が高く、
そちらにばかり目が行く人が多かった。
そこでハーツクライに注目していた方は
大和屋オーナーだけだった。
そういった背景もありそうです。

再びマイケル・タバートオーナーの話になりますが、
彼もハーツクライに注目してまして、
オーストラリアで生産した馬を
わざわざ日本に持ってきてハーツクライをつけてるんです。

大和屋:それは凄い。

棟広:母父のムーンロケットという馬は
日本で走っていました。
父デインヒルに母父がザビールという
オーストラリアのサイアー1、2の馬だったんですが、
馬体が大きすぎて4戦1勝の成績で故障で引退を余儀なくされました。
その馬はタバートオーナーの馬ではなかったのですが、
その後、ムーンロケットの繋養先に連絡をとって、
購入してオーストラリアにて種馬となりました。
そして、種馬としてはまもなく数多くの繁殖を
集めることに成功したんですけど、
放牧中の事故で亡くなりました。
そういった背景もありながら
根性で夢を繋いで産まれてきた仔がムーンライトゼファー'13です。

大和屋:そこまで来るともう我が子のようなものですね。
それをファンの為に募集に出す……本当に頭が下がります。

棟広:広尾TCの馬のイメージはございますか?

大和屋:マカハとか応援してますよ。稼いでくれていますよね。惜しい競馬が多いですよね~。

棟広:そうなんです。先日のハナ差で負けた時は悔しすぎました。
募集馬については、当歳馬からご紹介しますと、ステラリード'14
札幌2歳Sを勝った馬の初仔です。
エピファネイアに近い配合で、ジャスタウェイからするとライバルでしょうか。
他にもストレイトガールの半妹であるネヴァーピリオド'14(父:マンハッタンカフェ)に、
Bijoux Miss'14というリトルゲルダの半妹もいるんですよね。

大和屋:凄いですね。

棟広:Bijoux Miss'14の父はHansenなのですが、
Hansenの父はTapitなんです。
今じゃとてもじゃないですが、手に入らない。
さらには3歳牝馬で旬の二ノ宮先生です。

大和屋:大手クラブに負けてないラインアップですよね。


(リトルゲルダの半妹 Bijoux Miss'14)



棟広:広尾の2歳馬をご覧ください。
ミスペンバリー’13はエタンダールの全弟ですね。
アスクコマンダー’13は桜花賞馬シャダイカグラから
エイブルカグラと続くスピード血統です。

大和屋:えぇ、エタンダールもアスクコマンダーも知ってます。血統が凄いですね~。

棟広:今の広尾にはこんな馬がいるのと気づいてもらいたいですね。

大和屋:アスクコマンダー'13はディープなんですね。

棟広:はい。少頭数募集ながらディープが2頭いて、キンカメがいて、
いま流行りのハービンジャー×サンデーサイレンスもいます。
こちらはWITH募集ですけどね。
去年から京阪杯(G3)を勝ったベルーフとか活躍していますが、
ハービンジャー×サンデーをいま持ててるというのは重要ですね。
もうセレクトでは買えない値段になってしまうんでしょうね。
タバートオーナーも流行る前に目をつけていました。

大和屋:正しいと思います。やはり先を読んで動くというのが重要です。

棟広:自分は理屈で考えて失敗してしまう。
感性の勝利ですね。

大和屋:みんなと同じ方向を見るというのはそれだけでリスクだと思います。

棟広:同じ方向を向くだけで馬の世界の場合、
うん千万変わってきますから。

大和屋:ジャスにしてもオツウにしても安く買えました。

棟広:さすがです。

大和屋:でも、ネヴァーピリオド'14アスクコマンダー'13のような
誰がみても良血という馬もクラブのラインナップとして必要ですね。
まず王道で目を引いて、他にもこんなんありますよ、みたいな。

棟広:広尾TC自体が独自の形を作ろうとしておりますので、
会員の皆様はその時点で良い視点をしてらっしゃるとも言えますね。
これから流れが来るクラブだと思います。
この辺りの馬には走ってもらいたいです。

大和屋:結果を出さないとですね!
しかしながら、このラインアップなら出そうですね。
厩舎の並びも凄いじゃないですか。
藤原厩舎、国枝厩舎、二ノ宮厩舎、矢作厩舎・・・。

棟広:矢作先生は自分が競馬界に入ってくる前ですね。
その時に、知り合いになりまして、タバートオーナーを呼んで、
交流を持ってもらって、
矢作厩舎は今ではなかなか預けることが
できない厩舎になってしまいましたが、
矢作先生自らタバートオーナーのところに
ハーツクライ産駒がいるということを聞いて
これだったら預かってもいいよと声を掛けてくれたんです。

大和屋:人の縁ですね~。

棟広:学生に毛が生えた頃の繋がりから
こうした結果が産まれるのは本当に喜ばしいことです。

大和屋:私の場合は誰も知り合いはいませんでしたね。

棟広:私も新聞社などには所属せず独立してやってますので、
関係者の知り合いは少なかったです。
自分もこういうことを始めたのは今年からなんですね。
始めてからすぐに、二ノ宮先生や野中先生、
矢作先生ともお話ができるのは嬉しく思っています。

大和屋:元々、棟広さんは有名人じゃないですか~。

棟広:いやいや~。

大和屋:僕にとっては変なアイドルより全然上です(笑)

棟広:いやいや、大変うれしいです。

棟広:再び、募集馬のお話に戻りますが、
アイリッシュダンスの入りで言えば、
WITH募集を別としたらステラリードが
重賞勝っているお母さんということで一番近いですかね。
思い入れをもって出資するのが重要ですね。

大和屋:ステラリードの仔はいいのではないでしょうか。
配合もエピファネイアに近くてよさそうです。
僕の旧友でエピファネイアを持っている者がいるので薦めておきます(笑)

棟広:ありがとうございます。
(対談翌日、旧友の方よりご出資いただきました。ありがとうございます。)


(大和屋オーナーにおススメ頂いたステラリード'14)

大和屋:出資の際は思い入れが大事ですね。
最初にも申し上げましたが、
自分が好きだから買うというスタンスでないと続けられないですよね。
父を買って、仔を買って、そしてジャスの仔を買えば続くじゃないですか。

棟広:途切れないのが最高ですね。

大和屋:止められないという話なんですけどね。

棟広:世界を獲りましたけど、これから先の夢はいかがですか?

大和屋:子どもを持つことが目標ですね。
そこから色々な夢が広がっていくんじゃないですかね。
またドバイにいくこととか、夢は広がりますよ。

棟広:凱旋門賞もよくわからないまま
終わってしまったと書かれていました。

大和屋:日本人の誰かが取ってくれたら
肩の荷が下りるんじゃないですかね。
早く誰か取ってくれと思ってます。

棟広:誰も勝たないのは大和屋さんに残されてるのかもしれないですよ。

大和屋:そうか!

棟広:競馬の神様がまた待っているのかもしれません。
嘘みたいなドラマってありますよね。

大和屋:僕の存在が嘘みたいですよ。

棟広:いやいや(笑)
先程、募集馬の話がありましたけど、
馬代金がタダという企画(ゼロ革命ネクスト)をやったんですよ。

大和屋:面白いこと一杯考えますね。

棟広:自分プロデュースなので、
厩舎も名前もレース選択も決めていく企画なんですが、
嬉しいことに先行予約中に満口となったんです。

大和屋:棟広さんがされているということもありますよね。

棟広:キンシャサが走ったり、兄が走ったり、
人気が出る要因が様々重なりました。

大和屋:色々なことをされていますよね。
そういうアイデアが大事だと思います。

棟広:こういった対談も企画も
ファンの方に一歩でも馬の世界を
見せてあげたいと心がけてのものなんです。
そういったサービスは大手倶楽部にも負けないというのが
自負としてあります。

他にも毎週調教の動画やレースの動画をアップしてるんですよ。

大和屋:凄いですよね。

棟広:自分の愛馬が何しているかよくわからない状態にはしたくないです。

大和屋:やっぱりアイデアは大事ですよ。
どこに目をつけるかは大事で。
人と違ったことを狙っていかないと
大きな馬主さんに太刀打ちいかないですから。
高い馬が走るという訳ではない、
僕らみたいな人たちでもつけ入るすきがあるのが
競馬の面白い所です。

棟広:桶狭間の戦いを決めるようなもので、
その時は快感ですよね。

大和屋:ありがとうございます。
競馬の魅力は尽きないですね。
私ももっと皆さんに
この魅力を伝えられるようになりたいです。
最近はお蔭様でレモンサワーの人としては定着してきました(笑)

棟広:大和屋オーナーの本も100名の会員様に
プレゼントさせていただきますので、
なかなか簡単には真似をすることはできないかもしれませんけど、
会員の皆様にも個人馬主を目指していただければと思っております。

大和屋:読んでくれた方が馬主になりたくなってきた、
と言ってくださるんですよね。
その言葉を聞くのが本当に嬉しいです。

棟広:感想もどんどん寄せていただきたいですね。

大和屋:4冊ずつ対談記念で
ジャスタウェイQUOカードも持ってきましたので、
ぜひプレゼントに使ってください。

棟広:ありがとうございます。
本日は、大和屋オーナーの競馬への愛情、
そしてそれをファンの方にも広げたいと言う想いが伝わってきました。
夢は口に出すからこそ考えるようになるというのは成功の秘訣ですね。

大和屋:僕の本を読んで、少しでも何かを感じて頂ければ幸いです。

棟広:本日は本当にありがとうございました!

大和屋:ありがとうございました。


 
大和屋暁オーナーインタビュー公開記念
大和屋暁著「ジャスタウェイな本」先着100名贈呈&大和屋オーナーに感想を届けよう!


大和屋暁インタビュー公開を記念いたしまして、
ご出資者先着100名様に大和屋暁著「ジャスタウェイな本」をプレゼントいたします。
大和屋暁氏が馬主となって現実に起こったエピソードを時系列で紹介。
一口馬主から世界最強馬のオーナーとなった氏から送る珠玉の一冊です。

そして、同時キャンペーンとして、本の感想をお送りいただくと
ジャスタウェイグッズが当たるキャンペーンを実施。
お送りいただいた感想は大和屋オーナーにお届けします。
どなたでもご応募いただけます。

激レアグッズの詳細等キャンペーンについて詳しくはこちら(フォトブックは相当カッコいいです。)