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水野由加里の募集馬検討会【ハイアーラヴ'15編】with竹内啓安氏&棟広良隆氏




水野:ハイアーラヴ’15はミスペンバリー’15と同じ父ハーツクライですね!この配合の魅力を教えてください!

竹内:ミスペンバリー’15の時にもお話ししましたが、ハーツクライは米血、ヨーロッパ血統のどちらにも合います。そして、本馬もミスペンバリー’15と同様にヨーロッパ血統の肌にハーツクライが掛け合わされております。どちらもハーツクライとSpecialのニックスを所有しており、これらの所有馬にはヌーヴォレコルト、ワンアンドオンリーがいます。 ミスペンバリー’15との大きな違いとしては、母のハイアーラヴはBCターフを勝ったIn the Wingsと3/4同血の関係にある点です。In the WingsはHaloの肌との間にジャパンカップを勝ったシングスピールを輩出しており、本馬もHalo系のハーツクライですので確実性の高いデザインになっています。
hl'15血統  
水野:ハイアーラヴはすごい血統なんですね!

竹内:はい。種牡馬血統といっても過言ではない血統で、マルセール・ブサックが育て上げたZariba系と呼ばれる名門牝系です。

棟広:スピード遺伝子型はC:C型なので、血統表のイメージ以上にスピードを持っている可能性がありそうですね。

水野:適性も気になるところですので、ここで古澤さんの馬体診断を紹介しますね!

古澤秀和の馬体診断 「とにかく筋肉質で、トモの筋肉量などは目を見張るものがある。トモが薄かったルックオブラヴより格段に上。飛節も力強く、エンジン性能は高そうだ。ハーツクライ産駒にしては背中が短く、寸が詰まっているのでそれほど距離は持たないかもしれないが、マイルくらいの距離で活躍できるだろう。」

竹内:馬体からもスピードタイプと言えそうですね。ハーツクライはディープインパクトに国内で唯一土をつけた馬として有名ですが、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスではパワーの要るアスコット競馬場で3着と健闘しておりますし、大舞台で必要とされる底力を持っています。これはHyperion×Nasrullahからのものであり、タフな競馬にも対応できる、スピードを兼ね備えた馬として捉えるのがいいのではないでしょうか。

水野:C:C型は2歳戦からの仕上がりの早い傾向もあるのですよね。C:C型のグラフを見ると平均初出走月齢が30で、平均初勝利月齢が31くらいですから、本馬が5月生まれですから2歳11月にデビューして、2歳12月に初勝利ですね!

堀:(笑)水野さん、遺伝子型を楽しまれていますね。

  

棟広:いろいろなファクターを数字に落としていくのは非常に重要なことだと思います。昨年から遺伝子型の公開を始めたわけですが、概ね傾向は表しているように思います。馬体にも出ていますし、一つのファクターとして定着しそうですね。

水野:調教師は野中賢二調教師です。ドゥオーモに次いで2頭目の入厩となる予定ですが、このことについてはいかがですか?

竹内:ドゥオーモの成長型を見極めてじっくり進めて、見事勝ち上がらせてくれました。

棟広:ドゥオーモのデビューは3歳春になり、途中はまだかまだかといわれておりましたが、初戦のパフォーマンスがそれを全て払拭しましたよね。馬自体はまだまだ成長の余地を残していますが、そんな幼い状態でロワアブソリュー(現1600万)と僅差の競馬をしているわけですから戻ってきた時が本当に楽しみです。先生の管理馬であるエイシンブルズアイも2歳で新馬勝ちをして、現在5歳でバリバリ活躍していますし、馬に合わせた調整で力を引き出すことに関しては、かなりの腕をお持ちでないかと思います。



ハイアーラヴ'15 牝(父:ハーツクライ 母父:Sadler's Wells)の募集馬詳細はこちら ハイアーラヴ' 15  

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