父マジェスティックウォリアーは昨年(2024年)の地方競馬種牡馬ランキングにおいて3位を獲得。1位はシニスターミニスター、2位がホッコータルマエで、4位にはヘニーヒューズが位置していますので、とても価値のある3位と言ってよいと思います。中央競馬においてもラムジェットがユニコーンS(G3)を勝ち、その勢いに乗って東京ダービー(Jpn1)まで制しています。昨年の川崎記念(Jpn1)を勝ったライトウォーリアは今年も順調で、大井記念競走(重賞)を勝っています。マジェスティックウォリアーは主に日高地方の繁殖牝馬と種付けをすることが多く、もしマジェスティックウォリアーが社台スタリオンにスタッドインしていたら、ナダルやドレフォンのような人気種牡馬になっていたと考えられます。産駒傾向としてはダート1800ｍを好み、重馬場を得意として、外枠を好むというのが一般的なイメージですが、マジェスティックウォリアーの母Dream Supremeは1400ｍのダートG1を2勝していますし、マジェスティックウォリアー自身もダ1400mのホープフルS(米G1)の勝ち馬ですので、配合によってはスピード競馬にも対応できる種牡馬です。

本馬の母ストームハートの兄はオーシャンS(G3)でハクサンムーン、スノードラゴン、アルビアーノなどの快速馬を退けて優勝したエイシンブルズアイ。外国産馬ながら日本の高速馬場に適応するスピード能力を見せつけました。近親には北海道スプリントC(Jpn3)などを勝った快速馬ディバインシルバーもいてパワーとスピード能力を伝える牝系ですので中距離戦だけではなく、スピード競馬にも対応できると考えられます。本馬の配合はとても凝っていてA.P. Indyの母Weekend Surpriseの牝馬クロスを3×5で内包しています。この牝馬クロスを持つ馬は極めて少ないですが、その中でも道営所属のベルピットは21戦15勝(執筆時点)で1億円以上の賞金を稼いでいます。ダート戦線も昨今は充実していて、大井の3冠戦線もありますし、サウジアラビア～ドバイの中東シリーズ、そしてケンタッキーダービーのポイントレースもあります。ダート馬で夢を追いたい方には魅力的な存在です。