父ルーラーシップは2007年生まれで、2013年から種付けを行っていますが、いまだに衰えを知らず、今年(2025年)に入ってからもドバイターフ(UAEG1)を制したソウルラッシュや、天皇賞(春)(G1)を勝ったヘデントールがビッグタイトルを獲得。ソウルラッシュは7歳にして成長力を示していて、エアグルーヴの持つトニービン×ノーザンテーストの底力が再評価されています。本馬の配合形式はルーラーシップ×オルフェーヴルという底力配合。オルフェーヴルはノーザンテーストの4×3のインブリードを持っていますので、本馬の中にはノーザンテーストが3本入っています。エアグルーヴとオルフェーヴルは相性が良く、ホープフルS(G1)を勝ってUAEダービー(UAEG2)で2着に入線したドゥラエレーデがドゥラメンテ(祖母エアグルーヴ)×オルフェーヴルの配合で生産されています。トニービンはSpecialと好相性を示していて、エフフォーリア(Sadler's Wells)、ミュージアムマイル(Nureyev＋Sadler's Wells)、シュヴァルグラン(Nureyev)、リスグラシュー(Sadler's Wells)、ヌーヴォレコルト(Nureyev)、ワンアンドオンリー(Thatch)、アドマイヤラクティ(Fairy King)、メイショウナルト(Sadler's Wells)、マジックタイム(Sadler's Wells)、シュンドルボン(Nureyev＋Sadler's Wells)、ツルマルレオン(Nureyev)など活躍馬は枚挙に暇がなく、ハーツクライ(母父トニービン)を母父に持つ活躍馬にロードカナロア産駒(ロードデルレイ、コスタノヴァ、ケイデンスコール、トロワゼトワル、Tagaloa)が多いのもロードカナロアがNureyevを所有しているからとも考えられます。

これはトニービン内にあるHyperion×Nasrullah(Lady Josephine系)がSpecial内にあるHyperion×Nasrullah(Lady Josephine系)に呼応しているからだと思われ、ほとんどの馬は大舞台で勝負強さを発揮しています。本馬の牝系は世界的に評価されている血統で、所属するファミリーは種牡馬血統と呼んでも良いほどに優秀。一族の中からはIn The Wings(米G1 BCターフ)、Dubawi(愛G1 愛2000ギニー)、ハイライズ(英G1 英ダービー)、Daylami(英G1 KGVI&QES)、Dalakhani(仏G1 凱旋門賞)、Lomitas(独G1 バーデン大賞)、Space Blues(米G1 BCマイル)などが出現しています。本格派中の本格派配合という印象で、成長力にも大きく期待できますし、出資馬と長く付き合いたい方には理想的な配合だと思います。