SPECIAL INTERVIEW UPHILL・木村優介さんにお話を伺いました!~会報 MED AVENUE 2013年5月 バックナンバー

こんにちは、やまさんです。
栗東、小崎憲調教師が利用している、UPHILL。
現在も、マカハ、ブライトメモリーが管理されています。
過去の会報で、当牧場の特集を組んでおりましたので、バックナンバーとして紹介いたします。

SPECIAL INTERVIEW UPHILL・木村優介さんにお話を伺いました!
~ 会報 MED AVENUE 2013年5月 バックナンバー ~

昨秋、オープンした吉澤ステーブルWEST(滋賀県信楽町)に、
30馬房を借りて栗東最前線基地の1つとなった「UPHILL」。
マカハ、クラヴィコード、フェイムロバリーなどで、
広尾サラブレッド倶楽部でもお馴染みの存在になりつつあります。
今回はそのUPHILLの木村優介マネージャーにお話を伺いました。
豊富な経験を活かし、愛馬を勝利へと導くその手腕はもちろん、
UPHILLの魅力、吉澤ステーブルWESTの利点など、
興味深いお話をたくさん聞くことができました。
ぜひ会員の皆様にご高覧いただきたいと思います。
※このインタビューは2013年5月23日(木)に行いました。

<プロフィール紹介>
木村優介 きむらゆうすけ
★高校卒業後、栗東近郊のグリーンウッドで10年間、さらに大井競馬場で持ち乗り厩務員として3年間勤務し、昨年UPHILLへ。おもに森秀行厩舎、小崎憲厩舎などの所属馬を現在手掛けている。

-まずこの仕事に就こうと思ったキッカケ、この業界に入ったキッカケを教えてください。

木村 私の友人のお父さんが、たまたまトレセンの関係者の方で、その方から「ウチの息子と一緒に馬を始めてみないか?」と誘ってもらったのがキッカケです。それまでは馬に触ったことすらなかったんですが、動物が好きだったので、わりとすんなりやってみようと思いました。

-これまで10年以上のキャリアを積まれてきた中で、たくさんの名馬に携わってこられたと思います。思い出に残っている馬はいらっしゃいますか。

木村 ほぼ素人の状態で門を叩いたわけで、携わった馬全てが勉強になりましたし、どれも印象に残っている馬ばかりなんですが、グリーンウッド時代に関して言えば、森厩舎の馬たちにはいっぱい教えてもらいました。
中でもエアシャカール、シーキングザダイヤはインパクトが強かったですね。走る馬の背中を教えてもらったというか、彼らの傍にいられたことが、今日の大きな財産になっていると思います。

-馬はもちろんでしょうが、人もたくさんの出会いがあったと思います。尊敬、もしくは目標としているホースマンはいらっしゃいますか。

木村 はい、UPHILLの社長(幣旗政則さん)ですね。まだ経験が浅かった頃は、アドバイスを受けても、正直何のことを言われているのかよく分からなかったです(笑)。でも社長の言われた通りに黙ってやっていると、それが段々分かってきて、そのほとんどがズバリ当たっていることばかりで、「なるほど!そういうことだったのか!」と、すごく衝撃的でした。
それからは、私もこういうホースマンになりたいと思いながら仕事をしています。大井からこちらへ帰ってきたのも、社長のもとで「ぜひ手伝いたい!」と思ったからで、すんなり決断できました。

-さて、木村さんがマネージャーを務めておられるそのUPHILLですが、吉澤ステーブルWESTの施設の一部を借りて、独立運営されていらっしゃいます。その調教施設について教えてください。

木村 ここは、本家の吉澤ステーブルと、私たちUPHILLの2グループで使用しています。現在は30馬房ある厩舎を1棟借りています。スタッフの人数は8名です。調教施設は1周450mの屋根付き周回ダートコースがメイン。外々を回ると500mくらいはあるのかな。砂が深いので、18-18くらいのところでも十分トレーニングになります。むしろ坂路コースで速いところよりも、じっくり負荷がかけられるので効果がありますよ。もちろん坂路もあります。
現在は距離が350mですが、今年中には750mに延長される予定で、さらに将来的には1000mになる計画です。それから、これらとは別に2年後くらいに1000mの周回コースもできる予定です。
  

-UPHILLの育成方針、モットーは何ですか。

木村 モットーといえるかどうか分かりませんが、馬という生き物を扱っていることを忘れずに、「決して流れ作業にならないようにすること」ですね。
この仕事は馬の顔ぶれこそ変わりますが、基本的にやっていることは毎日同じ。気をつけないと流れ作業になりがちになってしまいます。たしかに、その方が私たちも楽なんですが、当然のことながら一頭一頭が違うわけで、各馬に見合った稽古や世話をしていくことが非常に大切。プロとしてごくごく当たり前のことかもしれませんが、残念ながらその当たり前のことが、なかなかできなくなってしまうのも事実だと思います。
そうならないように、気を引き締めて、毎日一生懸命仕事に取り組むことが重要ですね。

-ズバリ!UPHILLのセールスポイントは何ですか。

木村 そうですね、やっぱりよその牧場には負けたくないと思って、みんなで一丸となって仕事をしていることでしょうか。
例えば手入れひとつとっても、他よりも手を掛けているという自負があります!オープンからここまで、スタッフみんなで考えながら、いい雰囲気で仕事ができているので、このスタンスを崩さずにやっていければ、自ずと結果もついてくると思います。

-牧場の仕事は調教師の方とのコミュニケーションも大事だと思います。どういったやり取りをされていますか。

木村 栗東トレセンから車ですぐの距離なので、調教師、それから厩舎スタッフがよく来場されます。水曜日とか木曜日に来場されることが多いですね。やっぱり、トレセン内での方針をしっかり汲んで、ちゃんとこちらもリンクしながら調整を進めていけるかということは大切です。

-UPHILLは吉澤ステーブルWESTだけではなく、あわじトレーニングセンター(兵庫県南あわじ市)内にも馬房を構えていますよね。木村さんは、そちらでも騎乗されているとのこと。各場でそれぞれ役割などはありますか。

木村 ウチは基本的に各調教師のリクエストを最優先に考えていますので、「あわじがいい」と言われればそうしますし、「吉澤ステーブルWESTがいい」と言われればそれに従います。ただ基本的に、WESTは栗東トレセンから近いので比較的レースが近い馬が調整に使うことが多く、逆にあわじはデビュー前の若駒や、少し休養を挟んで立て直す馬が滞在することが多いです。

-吉澤ステーブルWESTにエルカミーノレアル、あわじトレセンにポリーマグー’11が入っていますが、デビュー前の馬の育成にあたり、気を付けていることは何ですか。

木村 いいことも悪いことも、何でも覚えてしまう時期なので、扱い方を間違えてしまうと、トラウマになってしまったり、悪癖につながったりすることがあるので、慎重にやらないといけませんし、雑にならないように心掛けています。

-競走馬になるまでの間で、必要となる変化や求められるもの、注目すべき点はありますか。

木村 よく言われる「芯が通る」という変化は必要だと思います。若いうちは走っていてもフラフラすることが多いですが、だんだんと心身ともに成長してくるとフラフラせずにしっかり走れるようになります。

-今後に関して何か夢や目標はありますか。

木村 UPHILLが正式にオープンしたのが昨年の10月。やっと半年が経過したばかりなので、まずはUPHILLの名が競馬界にちゃんと浸透する、そして信頼してもらえるようになる。というのが、当面の目標ですね。それ以上のことは、まずそれを達成してからだと思います。

-さて、木村さん自身のことをもう少しお聞きしたいのですが、普段、仕事をする上で心掛けていることなどはありますか。

木村 メリハリですね。牧場の仕事に限ったことではないと思いますが、オンとオフをしっかり使い分けることだと思います。馬を触っている時はとにかく真剣に。でも休憩中や仕事が終われば、仲間とバカを言って、リフレッシュすることも大切だと思います。
年がら年中、何でもかんでも真剣に取り組むというのは絶対に無理ですし、ここぞという時に集中して真剣にやって、そしてちゃんとオフを作らないと、逆にいい仕事ができなくなってしまうと思います。

-この仕事をしていて、最も難しいと思うことは何ですか。

木村 未だに正解が何なのか分からないことですね。もちろんベストは尽くしていますが、常に新しい発見がありますし、ベストを続けても、それが正解だとは限らない。永遠にその正解が何なのか、追求し続けなければいけない仕事だと思っています。

-この仕事をしていて、一番ツライと思うことは何ですか。

木村 やっぱり馬が亡くなることですかね。馬と接していると、本当にかわいいですから。命を絶たなければならなくなる時は本当にツライです。

-逆に一番嬉しかったことは何ですか。

木村 やっぱりレースに勝った時。素直に嬉しいですね。それに、馬が私のもとで何かを覚えて、納得のいく走りをしてくれた時は特に嬉しいです。当たり前といえば当たり前ですが、私たちのような仕事は、馬が勝てるように、良くなるように、日々試行錯誤して、努力している現場ですから、手を講じて実を結んだというのは、やる気にもつながりますし、この仕事冥利に尽きる瞬間だと思います。
それで調教師、馬主の方、倶楽部の会員の皆さんが喜んでくれるなら尚更ですよね。

-種牡馬や母系など、好みの血統、配合などはありますか。

木村 血統や配合云々ではないんですが、個人的にゴールドアリュールが好きですね。すごく容姿端麗であって、さらに筋骨に恵まれてガッシリしているところがいいですね。パワーがあって、ダート馬タイプが好みなのかもしれません。
実はグリーンウッドにいた10年間は、常に男馬の担当をしていました。当然、女馬に比べると、ガッシリしていて力強い馬が多いので、自然とそういうタイプに惹かれたのでしょう。その理想的な存在のひとつがゴールドアリュールです。

-育成牧場のスタッフとして、こんな感触の馬が好成績に結びつきやすい、ということはありますか。

木村 走ることが好きな馬。これが一番です。走ることが嫌いな馬は、どんなに素晴らしい筋肉を持っていても、やっぱり楽じゃないですね。性格が素直で、いざ走らせるとすごく喜んで飛び跳ねるような走りで元気一杯に調教をこなすタイプっていうのは、やっぱり成功に近いと思います。
大人になってくると、馬も色々と覚えたり考えたりし始めるので、2歳の最初の頃が分かりやすい時期ですね。そこからさらに勉強が必要ですが、その馬の全てを出してくれるのが、まだ何色にも染まっていない2歳の頃だと思います。

-騎乗者目線で馬見のポイントなど、会員の皆さんに募集馬を選ぶ際のアドバイスがあったらお願いします。

木村 正直、レースの結果は運もありますからね。もちろん結果は大事だと思いますが、それを求め過ぎると、成功しなかった時が非常につまらなくなってしまうと思います。その馬にどう思い入れがあるか。
例えば、ひらめきとか第一印象を大切にするとか。パッと馬の写真を見て、「キレイ!」とか「好き!」とかあると思います。その方が愛着も沸くし、もしもそれで結果が出たら、さらに嬉しいでしょうしね。

-「牧場のスタッフの方は、馬に乗ったらその馬の良し悪しが大体分かる」という声がありますが、実際のところ、木村さんはいかがですか。

木村 仕事をする以上、プロとしてある程度はどんな馬になるのかなど予想はしますし、ある程度は分かります。ただ、人によって馬のタイプに好き嫌いがあるので、正直、それが善しなのか、悪しなのか、100%は分かりません(笑)。
走ると思った馬が走らなかったり、その逆で走らないと思った馬が走ったり、そういうことも少なくありません。でも、それが競馬の面白いところだと思います。簡単に走るか走らないか分かってしまったら、ここまで楽しめないかもしれませんね。

-趣味やリフレッシュ方法など、仕事以外で大切にしていることはありますか。

木村 う~ん、趣味とかは正直ないですね(笑)。趣味とは言えないですが、しいてリフレッシュ方法を挙げれば、子供と一緒に遊ぶことかな。今、1歳半なので、一番かわいい時期でもあるんで(笑)

-では最後に広尾の会員の皆様へメッセージをお願いいたします。

木村 サラブレッドは人に手を掛けてもらっているからこそ美しい動物です。誰も手を掛けなければ、毛はボーボーですし、毛ヅヤがピカピカになるなんてことはまずありません。情熱を持って頑張っているスタッフがいるからこそ、あの美しさが保たれていることを分かっていて欲しいですし、一人でも多くの方々に競馬場で私たちの頑張った成果を見て欲しいと思っています。
私たちも皆さんに喜んでもらえるように頑張ります!

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      広尾TC代表 米山尚輝

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