SPECIAL INTERVIEW ジョイナスファーム・古谷博さんにお話を伺いました。 ~会報 MED AVENUE 2013年9月 バックナンバー
こんにちは、やまさんです。
現在、シーザライト(ウェルシュステラ’15)が、けい養されているジョイナスファーム。
過去の会報で、当牧場の特集を組んでおりましたので、バックナンバーとして紹介いたします。
SPECIAL INTERVIEW ジョイナスファーム・古谷博さんにお話を伺いました。
~ 会報 MED AVENUE 2013年9月 バックナンバー ~
千葉県香取市・菅井牧場内にあるジョイナスファーム。
国枝栄厩舎などのトレセン最前線基地のひとつとして、
マツリダゴッホなど多くの活躍馬がここを利用しています。
お話を伺った古谷博代表は馬術出身のベテランホースマン。
高校、大学、社会人と様々な経験から培われたノウハウ、
「高いレベルの当たり前ができる牧場」を目指す情熱、
そして馬たちに注がれる愛情の数々など、
貴重なご意見を聞かせてもらいました。
ぜひ会員の皆様にご高覧いただきたいと思います。
※このインタビューは2013年9月19日(木)に行いました。
<プロフィール紹介>
古谷 博 ふるや ひろし
★昭和25年生まれ(現在63歳)。東京都出身。学習院高等科・同大学で馬術部に所属。社会人になってからも馬術に打ち込み、国体にも出場経験あり。その後、テンコートレーニングセンターなどを経て、1997年より千葉県・香取市の菅井牧場内にジョイナスファームを設立。トレセン最前線基地として、国枝栄、伊藤正徳、松田国英各厩舎などの所属馬の調教・育成に携わっている。
-まず、この仕事に就こうと思ったキッカケ、この業界に入るキッカケを教えてください。
古谷 馬に乗り始めたキッカケは、高校から馬術部に入ったことですね。中学から学習院に通っていたんですが、中学には馬術部がなくて、野球をやっていました。 でも、肩を壊してしまって・・・。高校では別のスポーツをやろうと思っていたところ、思いついたのが馬術部でした。
学習院は中学、高校、大学が同じ敷地の中にあるんですが、大学の馬術部が構内を優雅に馬に乗って歩いているのを見まして。もともと動物好きだったから、それを見ていて「かっこいいなあ」と思ってしまいました。でも、部活っていうのはいざ入部してみると、 外から見るイメージとだいぶ違うものだと言われますが、うちの馬術部も案の定でしたね(笑)。何よりも馬が思っていたよりも怖くて・・・。当時の馬術部の厩舎内は対面馬房だったんですが、最初は通路のド真ん中しか歩けませんでしたよ(笑)。今では考えられないですね。
それから入部前は「休みがある」など、甘い条件を聞かされていましたが、入ったらもう試験の直前まで休みがなくてね(笑)。大学の時はもう試合が命でした(笑)。社会人になってからも馬術を続けたかったので、馬術部のある会社を探しまして、ちょうど埼玉に馬術の選手がいなかったので、埼玉県の馬術連盟に引っ張られて、当時の埼玉銀行に入り、国体にも埼玉代表として出場しました。でも、銀行の仕事が終わるのが、だいたい夜の7時くらいで、馬術の練習はそれから。しかも馬が2ヵ所の施設に分かれていたので、1ヵ所の方で乗って、手入れして、1時間ほどかけてもう1ヵ所の方へ移動して、乗って、手入れしてという感じの生活。全て終わると、夜の12時とか1時でした(笑)。もうその頃は常に眠くて・・・。日中、銀行でお金を数えていると、睡魔にやられて、お金を床に落としてしまったということも、たまにありましたね(笑)。
国体など、いろんな競技会に出場していたんですが、毎日そんな生活でしたから、とてもじゃないが体が持たないと思いまして、3回目の国体を出たあとに銀行を辞めさせてもらいました。それでも、大会には出たかったので乗馬クラブに所属しまして、そこで偶然知り合った人から「今度スポーツのレジャー施設を作るから来ないか」と引っ張られまして、そこの施設の設備の企画をやっていました。そこにはプロがおらず、やる人がいなかったので支配人になりまして、一から社員教育とかもやりました。
-馬術から競走馬の育成にシフトチェンジしたキッカケは何だったんでしょうか?ジョイナスファーム設立の経緯、もしくは古谷さんが代表になった経緯を教えてください。
古谷 3年くらいしてやっと支配人の後任を見つけたんですが、肝心の乗馬部門が赤字で(笑)。
何とかしなければならず、「じゃあ競走馬をやるしかない」ということになりました。 馬場を作ったり、新しい厩舎を作ったり、コネはなかったんですが一生懸命営業をして、 70頭くらい集めましたね。 中央半分、地方半分って感じで。今振り返ると当時は結果的にラッキーでした。 走る馬が出たとかということではなく、手掛けて治療した馬がうまく復帰できたり、そういうラッキーが多かったですね。
実際、営業へ行っても反応はゼロに等しかったんですが、調教師さんから調教師さんへと口コミという形でうまく広まってくれました。 でも、先を考えた時に400mの馬場しかなく、馬房も70頭でいっぱいでしたから、施設的にもうこれが限界かなと思いました。 また現実的にも、地方競馬の将来とかを考えると不安でしたからね。場所が美浦トレセンから少し離れていましたし、いろいろな面で限界でしたね。少しでもプラス材料があれば続けたんでしょうが、考えれば考えるほどマイナス材料しかなかったので・・・(笑)。
そうしているところにテンコートレーニングセンターからお話をいただきまして、じゃあいっそのこと移ってしまおうということになり、従業員の一部と、調教師さんにお願いして馬も一緒に引っ越しました。ブレーキングのやり方が分かる人間もおらず、まったくノウハウのない1からのスタート。色々と私が指導しました。でも、テンコーで3年ほど雇われ場長をやっていると、だんだん独立したいと思い始めまして、そんな時にお話をいただいたのがここでした。
1997年1月から社長兼場長としてやっています。
-社長兼場長だと大変なことも多いのではありませんか。
古谷 精神的に辛い面はありますが、やっぱりやりがいはありますね。お金をかけたいと思っても、自分が経営者じゃなかったら、理解してくれるか分かりませんし、たとえ経営に専念しても、しばらくは馬のことにも口を出したくなると思うんですよ。始めるからには自分のやりたいことをやる。その一心で、馬に手をかけるということだけ考えていました。
-ジョイナスファームの立地条件と調教施設を紹介してください。
古谷 美浦トレセンから車で1時間くらい。馬場は小さい方が1周600m(ダート)、大きい方が1周1400m(ダート)。パドックは計30個あります。基本的に休養馬はパドックに出していますが、中には調教師のお考えで調教をしていてもパドックに出してくれという方もいますし、逆にパドックには出さないでくれとおっしゃる方もいます。
放牧時間は、だいたい2、3時間くらいかな。1歳や2歳のはじめはもっと長くしますが、休養馬はそれくらいですね。
-管理方針、モットーを教えてください。
古谷 まず基本は「臭いものに蓋をしないで、臭いものは元から直す」。
分かりやすく言うと、音に敏感な馬に対してメンコをつけるとか、この馬はこういう馬だからしょうがないではなく、あくまでも根本的に直すことが前提。そういう意味では馬術が必要です。あとは限度がありますが、いかにケガをさせないか。それとその予防ですよね。
なかなかできないですが、1万回に1回でも起こりそうなことは最初から予防する。そんな小さな確率で起こるようなアクシデントだから仕方がないという考えではなく、1万回に1回の確率で起こることでもしっかり予防しようと思う心構え、まさしく万が一の時の備えが大切だと思います。
-スタッフの人数、年齢層などを教えてください。
古谷 スタッフは12名。一番上で30代後半、若いのは18歳です。うちは騎手上がりが一人しかおらず、あとは途中採用だったり、ここでイチから教えたりしています。
仕事の内容がブレーキングだったり、障害調教だったり、馬事的なものを基本としているので、騎手上がりだとそれぞれプライドもあるでしょうし、理解してもらえないんじゃないかなと思ってしまうところがあります。なので、競馬経験者よりは、色に染まっていない未経験者の方が教え甲斐もありますし、最初は大変でも、長い目で見ればその方がうちにはプラスになるかなと思っています。ここでレースをしろと言われるなら、全部騎手上がりにしますけどね(笑)。
従業員が担当するのは一人当たり3頭が限界、できれば2.5頭が理想。一人当たりの担当馬は、普通入厩頭数の半分くらいで考えるのかもしれませんが、うちの場合は入厩頭数がマックスであることを想定して考えています。そうしないと、いざ馬が増えた時に、どこかで手を抜かないといけなくなるので。ここは通常30馬房ですが、入りきらない場合は菅井牧場から臨時馬房を借りています。最高で50馬房近くまでいきました。その時は、暗いうちから仕事を始めて、暗くなるまで働きましたね(笑)。
でも一切手抜きをしませんでしたよ。従業員は大変だったと思います。だいたい今は多くて35、36頭。私以外に12人いますから、だいたいこれくらいが理想です。
-チームワークが問われる仕事場だと思いますが、どんなチームですか?
古谷 自分が体育会系出身なので、どうしてもそういう体育会系のノリのようなものがありますが、全体的な見方をすれば和気あいあいとしたチームでしょうね。そうでないと、仕事が円滑に流れないですよね。ただ、良くないことをすればちゃんと叱ります。小さい組織なのにギクシャクしているのは嫌ですからね。面接の段階で、物静かな人間は採用することがありますが、自分の意見を言い過ぎる人間だったり、うちの雰囲気とは違うなと思えば、お断りしています。
ま、正直1回の面接で全てが分かるわけではないんですが、入れてしまってから「違う」となると、お互いのためになりませんから。極端な言い方をすれば、技術があって性格が悪いよりも、技術がゼロでも性格が良い方がいいですね。
-普段の仕事で心掛けていること、またスタッフによくアドバイスしていることはありますか。
古谷 ここで決めたルールからスタッフが少しでも外れたら、それを注意すること。中にはほんの些細なこともあるかもしれませんが、そんな些細なことが毎日積み重なっていくと、大きく外れることになってしまうので、ちゃんと引き締めるところは引き締めないといけません。だから私の役割は目を光らせて、重箱の隅を突っつくことです。
そんな感じなので、上のスタッフは毎日決まったことをしっかりやるということを理解していますし、入ったばかりでまだよく分かっていていない人間にはちゃんと注意するように心掛けています。ここのルールを守る、守らせるということですね。
-ズバリ、ジョイナスファームの売りとは何ですか。
古谷 仕事の内容としては、ブレーキングから平地、障害の調教もできるということかな。あとは当たり前のことをやるだけですからね。ただ、ひと言に「当たり前」と言っても、牧場によって「当たり前」のレベルに差があるので、やっぱり、高いレベルの当たり前ができる牧場でありたいと、いつも思っています。技術的にそういうことができるスタッフを揃えていますし、そして同じ思いで仕事をしてくれていることは有難いですよね。それがセールスポイントかな(笑)
-失礼ですが、古谷さん自身も騎乗されているのですか。
古谷 いや、もう無理ですね(笑)。60歳くらいまで乗っていましたが、元々椎間板ヘルニアを患っていまして、もう馬に乗ると次の日は歩けなくなっちゃうんですよ。それともうひとつ。自分が仮に入院などした場合、現場が困ってしまうので。人間である以上ケガはありますから、もう乗らないようにしています。コンスタントに乗っていたのは7、8年くらい前まで。50代前半を過ぎてからは、クセ馬とか手におえない馬が入ってきた時だけ、私が調教をつけていました。
-基準やお手本とした乗り方、人物、馬などはいましたか。
古谷 高校の馬術部で教わったことを基本にして、あとは自分で工夫したり、研究したりして考えながらやっていました。特に人や馬でのお手本はないですね。ただ、馬乗りとしての技術以上に、ホースマンとして尊敬していた人はいました。馬術家の方で、学生の頃のずっと先輩にあたる方です。
目標にしたというよりも、ホースマンとしてすごいなあという感じでしたね。考え方がしっかりしていて、馬のためには労も惜しまないところとか。あと、特にこれっていうのはありませんが、普段の何気ないやり取りを通じて、調教師さんからいろいろなことを勉強させてもらったと思います。
-現在は、主にお付き合いのある調教師はどなたですか。
古谷 ご存じのように国枝調教師。それから美浦では伊藤正徳調教師、田村調教師、藤原辰雄調教師。栗東では松田国英調教師が預けてくれますね。マツクニさんはいとこの旦那なんですよ。今は「障害馬に仕立ててくれ」と1頭います。ただ、あの人は絶対に親戚だからというだけで、馬を任せてくれるような人ではないですから。あくまでも仕事の上での信頼関係でやっているので、当たり前ですが、こちらもいい加減な仕事は絶対できないですよね。あとは、小さい頃から知っている大井の月岡調教師ですね。
-これまでに手掛けた著名馬、思い出に残っている馬などはいますか。
古谷 やっぱりオープン馬。マツリダゴッホ、エアシェイディ。今、うちにネヴァブションがいますが、彼も若い時はさすがだなと思いました。それぞれタイプは違いますが、オープン馬はいろいろな良さや特徴があるんだなと再認識させられましたね。やっぱり条件馬とは違います。
乗り味だけではなくて、エアシェイディは「ここのボスだ!」と威厳がありましたし、マツリダゴッホは自分を主張したがりましたね。ネヴァブションもそんな感じ。悪さをするというわけではなく、オープン馬は何らかの自己主張をします。
-逆に苦労した思い出のある馬はいますか。
古谷 馬が北海道からこちらへ来ると、まず3人がかりで洗い場に入れるところから始めます。だいたい数週もすれば1人のスタッフでできるようになるんですが、この前、2歳の未勝利戦を勝ったある馬は、じつに3ヶ月もかかりました。最初は全然洗い場にすら入らなくて。まだ1歳だったから無理をさせるのはよくないので、だんだんと慣らしながら洗い場の前で手入れしたり。
あんなに時間がかかったのは初めてでしたね(笑)
-普段の仕事で心掛けていることなどありますか。また、最も難しいと思うことは何ですか。
古谷 心掛けていることは「仕事=馬の無事」をもとに色々とやっているということでしょうね。難しいと思うことは、調教効果とリスクのバランス。それを考えないと故障してしまいますから。やり過ぎても、やらな過ぎてもダメなところでしょう。
-仕事をしていて、一番ツラいと思うことは何ですか。
古谷 やっぱり馬の故障ですよね。馬にもかわいそうですし、痛い思いをさせてしまって申し訳ないという気持ちになります。当然、馬主さんや調教師さんに予定のレースを使えなかったことに対する申し訳ないという気持ちもありますから。やろうと思ってやっているわけではないですが、調教師、馬主さん、ひいては会員の皆さんに迷惑かけてしまうことですね。
-一番嬉しいことは何ですか。
古谷 ゲートインさせることができた時。あとはレースが終わって無事だということ。大きいレースや新馬を勝ったりしたら、もちろん嬉しいですが、無事ゲートインして無事ゴールしたことに比べれば嬉しさは小さいです。
-種牡馬や母系など、好みの血統や配合、または体つきなどはありますか。
古谷 血統に関しては全く興味ないです(笑)。我々は血統で調教するわけではないので。長距離だからこうしようとか、奥手だからこうしようとか、考えても意味がないんですよね。ただ、1歳のブレーキングからやって、これは体質が弱そうだなと思えば、それなりに合わせてやりますが、基本的に血統とかは関係なし。全部夏の初めにはデビューできるように調教しています。体つきに好みがあっても、必ずしもそういう馬が来るわけではないのでね(笑)。
もし調教師だったら好みの馬を買ってこようとは思うでしょうが・・・。やっぱり脚元に狂いがなくて、筋肉が柔らかくて、皮膚が薄いとか、そういう馬が来たら嬉しいでしょうけど、それで一喜一憂していたら、そうでない馬たちに失礼。自分の好みとかは考えないようにしています。
-馬見のポイントなど、会員の皆様が募集馬を選ぶ際のアドバイスをお願いします。
古谷 まず脚元ですね。一見難しいと思われるかもしれませんが、2頭、3頭と見比べてもらうことで、素人の方でも反っているかいないかの判別は十分可能だと思います。反っている馬というのは、横から見て、極端に言えば脚が刀のような形をしている馬ですね。まず、横から前脚を見ること、それから正面から見て内向か外向かは分かると思います。
あとこれは難しいとは思いますが、肩ですね。肩甲骨が垂直に近いかどうか。水平ってことはないですが、要は肩甲骨が立っているか寝ているかですよね。あとは横から見て腰の長さでしょうか。そんなところが分かるようになったり、分からなくてもそういった点に注目してみると、同じ見るのでもまた違った楽しさができると思います。
多分、実践してみても「全然分からない」と思うかもしれませんが、何かしらにテーマを持ってみるということが大切。そうすることで、馬の奥深さとか、今までとは異なる感覚が生まれると思います。ま、そんなことを言っている私も、実際は全て見抜くことなんてできないですけどね(笑)
-趣味やリフレッシュ方法など、仕事以外で大切にしていることはありますか。
古谷 犬ですね(笑)。寒くなるとやらないですけど、暖かいシーズンは外の犬のスペースに簡易ベッドを持ち込んで、本を読んだり、寝たりなど、犬と一緒に過ごします。ゴルフもやっていましたが、ゴルフで丸一日につぶれてしまうのがもったいないと思うようになって、今はやっていません。あとは読書かな。とにかく活字が好きなので。ジャンル?何でもOKです。読んでいる間、その世界に没頭できるのがいいですね。
-広尾サラブレッド倶楽部としては、おもに国枝厩舎の預託馬を介してお世話になっているわけですが、国枝調教師との連携や指示、リクエストはおもにどんな感じですか。
古谷 美浦から入ってくる時に、次のレースをだいたい教えていただけるんです。それから考えて調教を進めていく感じですね。もうお付き合いが長いので、100%とは言えないかもしれませんが、今は先生の考えが具体的に分かっていますし、逆に先生もこちらの仕事ぶりをよく理解してくれているので、何でもかんでも事細かく指示が来るとか、こちらからお聞きするということはあまりないですね。
ただ、何か問題があって来た馬は具体的に次のレースがどこか分からないので、状況を報告しつつ、次はどうするかという指示は仰ぎますね。あと、問題がある馬はこちらに来る時に国枝先生からFAXなどで、脚を水で冷やしたとか、マイクロをかけたとかは教えてもらっています。
こちらからも国枝先生に限らずどの先生にもですが、月曜日には前の週の調教内容などの報告をFAXでしています。
-古谷さんから見た国枝師ってどんな方ですか?
古谷 現場、仕事に対しては厳しいと思いますが、普段からピリピリした雰囲気は決して出さない方ですね。たま~に厳しいところも見せますが、それは本当にたまにですね。
報告に関して、自分としては例えば「右前の歩様が悪い」と言うのではなく、「右前がこうこうこういう状態で違和感を見せるようになりました」とできるだけ具体的に報告しています。それができないと、調教師さんもイライラされるでしょうし、なかなか馬の状態を把握できませんからね。
国枝調教師とは忘年会に呼んでいただいたり、アメリカのトレーニングセールに連れてってもらったり、長い付き合いです。ウチのスタッフで、国枝調教師のことを悪い意味で怖いと思っている人間はいないですね。
-調教ピッチがこれくらいになってきたら「入厩が近い」という調教メニューやサインがあれば教えてください。
古谷 3ハロン15-15を始めたら、入厩が近いと思ってもらっていいと思います。だいたい長く休んでいた馬とか、時計を出していない2歳の春とかだと、通常ハロン20秒くらいで乗っているんですが、まず金曜日にハロン17秒程度で乗ります。
通常、毎週火曜日は17秒くらいを2ハロン、1ハロンだけ15-15秒をやっているんですが、翌週の火曜日に2ハロン15-15をやって、次の金曜日に3ハロン15-15、翌週火曜日も同じで、金曜日に半マイル15-15。まだ未入厩の馬は53秒くらいをやって、その時の動きを見て、翌週に53秒くらいやったり、そこそこ動いてまだ入厩時期が決まっていない場合はまた半マイル15-15に落として、翌週53秒と15-15の繰り返し。
休養馬の場合は、その半マイル15-15をやったあとは、だいたい半マイル53秒くらいのところをやって、そうするとだいたい入厩になるんですが、それでもまだ入厩に至らない場合は調教師に相談します。当然53秒を続けた方が、調教効果が上がると思いますが、その分のリスクもありますし、疲労も蓄積します。先ほども話しましたが、そのバランスが難しいです。
-最後に会員のみなさんへメッセージをお願いします。
古谷 いつもありがとうございます。みなさんが悩みに悩んで選んだ馬たちを扱っているわけですから、引き続き精一杯やらせていただきます。
これからもよろしくお願いいたします。
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