有馬記念注目を集めた2頭を振りかえって。

こんにちは、むねひろ よしたかです。

コスモライセンス’18(父タートルボウル)の管理予定調教師が発表されました。

なお、『残口僅か』となっていますので、ご注意下さい。

https://www.hirootc.jp/sellhorses/view/10091/

 

 

 

先週の有馬記念は、断然1番人気のアーモンドアイが<9>着に敗退するという波乱に。競走馬を測る際には、力と適性の釣り合いというのが常に出てきます。今回は適性の方が大きく物を言ったからこその敗戦でした。レース後に故障・異常がなかったのは何よりです。また、自分に合った条件なら強い競馬を見せてくれることでしょう。

また、凄いパフォーマンスを見せた勝ち馬リスグラシューに、しっかりとアタマ妙味ありのジャッジを出しました。

しかし、あの強いパフォーマンスをしながらの引退というのはとんでもなく勿体ないですね。牡馬ならば年間200頭にも及ぶ馬も生産出来ますが、牝馬ですから年に1頭のみ。年明けのドバイのシーマクラシックなど、賞金4億円が楽に手に入ると思えるのですが。まず負けないでしょう。ドバイに出てから引退しても来年の種付けに間に合うだけに、私には到底理解出来ません。まぁ、説明出来ない事情が色々あるのでしょうね……。

 

 

ちなみに、アーモンドアイとリスグラシューの【人気馬オプション】で出した分析は以下の通りでした。是非ご一読下さい。

 

リスグラシュー

2走前の宝塚記念は大外枠の不利をどう克服するのかに注目していましたが、積極的に2番手から運ぶというレース前には想像し難い形で好走。しかも、後続に0.5秒差を付ける圧勝劇を演じ、その強さには舌を巻きました。

一方、前走のオーストラリアのコックスプレートでは、前半は14頭立ての10番手という後方で折り合いに専念。勝負どころからはかなり外を回らされるロスがありましたが、それを跳ね返して快勝しました。

デビューした2歳時からアルテミスSを勝ち、阪神ジュベナイルフィリーズで<2>着としているように一線級で活躍してきた馬ですが、ここに来て更に強くなっていることが分かる2走のレース振りです。

今回の中山は初めてとなりますが、前走で直線が173mしかない世界的にも屈指のトッリキーなコースであるムーニーバレーを初経験でこなしただけに、心配ありません。また、直線の急坂も阪神でしっかり結果を出しています。

問題は二五の距離でしょう。プラス材料として働くかと問われればそうは思えませんが、二二の宝塚記念を勝ち、二四の香港ヴァーズでクビ差・<2>着と本格化前でもクリアしているだけにこなして何ら不思議ありません。

海外帰りのレースとなりますが、2走前の宝塚記念もそうでしたし、普段よりも調教を強めているぐらいですから、デキに不安は皆無と考えるのが妥当でしょう。

あとは、レーン騎手。ここ2走の同馬の力を引き出したのは紛れもなくレーン騎手です。ただ、中山コースの騎乗経験がなく、この日も8Rにひと鞍だけしか乗れません。名手ではありますが、心配材料にはなります。ただ、これは不確定要素。考えても仕方ありません。

距離をこなした際には、アタマの妙味を感じます。

 

アーモンドアイ

12月8日の香港Cを、輸送前日の午後に軽い熱発があったために回避。その影響が気になるところですが、『天皇賞(秋)の前に比べても全然良い。本当に順調に来られた。』と、陣営からは非常に力強いコメントが出ています。気にしないで良いでしょう。

これまで10戦のキャリアで敗れたのは新馬戦とスタート直後に大きな不利があった安田記念の2戦のみ。6つのG1勝ちという実績は抜けており、このメンバーに入っても力は断然の存在と言えます。

問題は中山二五という舞台設定。中山は初経験となりますが、阪神での桜花賞勝ちがあり重い芝も直線の急坂も心配ありません。

ただ、軽い芝の東京では他馬を圧倒するほど高いレベルのパフォーマンスを見せているだけに、軽い芝よりも適性が高いということはあり得ません。

また、二五の距離も初めてとなります。二四では2戦2勝と好結果を出していますが、オークスでは上がり33.2秒・ジャパンCは走破時計2.20.6という軽い芝の特性が思いっ切り生きていました。

ドバイでは二四のドバイシーマクラシックではなく、千八のドバイターフを選択。そして、二四の凱旋門賞を回避。今年のジャパンCにも出走しなかったことから、長い距離を避けてきた経緯があります。

重い芝の二五という条件が合っているとはとても思えません。そこを力で凌駕するかどうかです。

 

 

 

最後に、皆さんにお伝えすることがひとつあります。今年末をもちまして当広尾サラブレッド倶楽部の広報アドバイザーとしての契約期間が満了となります。このコラムも出走馬診断も本日分が最後となります。2015年から4年間となりましたが、 “外から見た競馬”の見識からでも十分に競馬の結果に繋がることがお分かりいただけたと思います。

これからの皆さんの愛馬のご活躍と、広尾サラブレッド倶楽部の発展をご祈念致します。長い間どうもありがとうございました。

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