セリというのは募集までの厳選するフィルターの一つ

こんにちは、むねひろ　よしたかです。

今週はどっぷりと北海道。日曜日の競馬後に北海道入りし、月曜日朝一からセレクトセールへ。火曜日も丸一日滞在しました。

購買者に同伴して、どの馬を狙おうか！？という立場からセリに参加するというのは多数の人によくあること。自分も幾度も経験しています。

しかし、今回はレトロクラシック・エンパイアブルーなどの現役馬をはじめ只今募集中のステラリード’14と、当広尾サラブレッド倶楽部でも生産者としてお馴染みの木村秀則牧場（販売者）に同伴。売る方の立場からセリを見学することが出来ました。

知らなかったこともたくさんありましたし、売るべき馬・所有すべき馬との違いなども勉強することが出来ました。将来の自分に生きてくればと思います。

ここでの所有すべき馬とは、それは勿論広尾サラブレッド倶楽部で会員さんに喜んでもらうために“募集すべき馬”と判断された馬のことです。

と、言いましても時期としましてはやはり募集の前にセリがあるケースが多いため誤解を解く意味も込めまして、セリで売るべき馬の特徴をお伝えします。

セリに上場する馬には一般的にいくつかパターンがあります。

１．牧場において既に牝系が揃っている場合
２．個人馬主が好む血統や馬体の場合
３．将来的に解消されるかもしれないがリスクを抱えている場合

１については、今回のウェルシュステラ’15のように既に繁殖入りしているステラリードに加え、将来の繁殖牝馬候補がレトロクラシック、ゴッドフロアーなど母系が揃っているケースです。しかしながら、競走能力が高いと思われる場合は必然的にお代が上がります。今回も2,100万円の評価をいただきましたが、馬の良さから2,200万円でお代を設定させていただいており、主取りといたしました。

２については、馴染みのない血統であったり、募集をするよりも個人馬主の方が好む馬です。個人馬主の中にはマイナーな血統や、ブラックタイプが悪くても馬体だけを見て購入される方もおりますので、こうした場合はセリに上場するケースが多いです。元々、血統については会員の皆さんに可能性が高いと思っていただける馬を生産・仕入をしている倶楽部ではあまりないケースですね。

３については、もちろん上場馬ですから審査もありますし、現時点で競走馬にならないという馬はいませんが、致命的な欠点ではないものの脚元を悪くする可能性がある体のバランスをしているなど将来のリスクを抱える馬です。セリの場合はジャスタウェイ馬主の大和屋暁氏のように多少脚が曲がっていても許容し、ハーツクライ産駒だけを狙うような方がいらっしゃいます。もちろん、セリで売れない場合でも、成長が悪い方向に行き、倶楽部での募集基準に適合しなければ募集はいたしません。

上記のようにあげましたが、生産者の中には新種牡馬のようにどの程度評価されるかを見るためだったり、様々な事情があるようです。一つご理解いただきたいのは募集する馬というのは会員の皆さんに喜んで頂けると判断された馬ということです。セリというのは募集までの厳選するフィルターの一つと捉えて頂くのがいいのではないでしょうか。
そして、水曜日は日高・浦河まで馬の視察。ハードな日程ながら、何とか天候も保ってくれたのは何よりでした。

内地に戻ってきて、強烈な蒸し暑さにビックリ。私事ですが、週末の激務がスタートしますし体調面に注意しなければいけませんね。

ステラリード親子-木村秀則牧場にて